CDの処分|政令市20市を調べたら、区分の呼び名は15通りに割れていた

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棚1本ぶんのCD。実家の押し入れから出てきた段ボール3箱。ケースの角が日に焼けて白くなっている。捨てようと手を伸ばして、そこで止まった人が多いはずだ。

止まる理由は、たいてい2つのどちらかになる。何ごみで出すのか分からないか、量が多すぎて袋に詰める気になれないか。片づけは始まっているのに、そこから先に進めない。

  • 「何枚から」には2つの意味がある。申し込みの下限と、出張に切り替わる線だ
  • 出張の線を数字で書いていたのは20社中6社だけ。しかも50点から5,000冊まで開いていた
  • CD1枚の区分は、政令市20市で15通りの呼び名に割れていた

俺は元楽器店のスタッフで、査定台の向こう側に立っていた人間だ。ただしこの記事に、俺がCDの査定を出した話は出てこない。そこは正直に言っておく。

相場表も載せない。1枚あたりいくら、も書かない。そこは盤の中身と、実際の査定でしか出ないからだ。

かわりに書くのは、買取業者20社政令指定都市20市の公式を自分で開いて数えた結果だけだ。母数も数え方も検算も、全部この記事の中に置いてある。

読み終わるころには、自分の枚数がどの線の上にいるかと、自分の市がどの区分かの2つが決まっているはずだ。そこから先は、あなたの都合で選べばいい。

この記事でわかること
  • 「何枚から」の線が、20社でどこまで割れているか(申し込みの下限と出張の線を分けて実測)
  • 枚数が多いなら、出張査定でまとめて見てもらう(査定だけでもOK)
  • CD1枚の区分が、政令市20市で何通りに割れているか。ケースはどうなるか
  • 売れないCDの線(買取不可・ジャンル・お客様負担での返送)
  • 出す前に、自分で確かめておく3つ
目次

先に立場を言う。この記事は相場を書かない

「CD 処分」で上位に出てくる記事は、処分方法をいくつも並べて一覧にする型が多い。実際に10本を開いて数えたら、7本がその型だった。

だからここでは同じことをやらない。網羅は他のページがもう十分にやっている。この記事が引き受けるのは、その手前にある一行だけになる。

この記事で書かないこと

先に外しておく。書かないものをはっきりさせたほうが、残りの数字を信じてもらえると思うからだ。この4つは最後まで出てこない。

この記事で書かないこと
  • 買取の相場、査定額、1枚あたりいくらという見込み
  • 自治体のごみ処理手数料の金額・平均・範囲
  • 「この業者が一番」という順位付け
  • 捨てずに売れ、という向きの煽り

金額は、あなたの市の公式ページと、実際の査定でしか出ない。ここで平均や範囲を書いたところで、あなたの市に当てはまる保証はどこにもないからだ。

最後のひとつは特に意識して守った。捨てるという選択肢を最後まで否定しない。売れないCDは実際にあるし、それは後の章で数字にしてある。

ついでに言うと、業者を叩く章もない。公表されている事実を並べるだけで、この記事に必要なことは全部書けてしまう。悪者を作る必要がどこにもなかった。

何を、どう数えたのか

数え方を先に置いておく。あとから「本当か」と思ったときに、同じ手順で確かめ直せるようにするためだ。これがないと、ただの感想文になる。

この記事の数え方
  • 業者の母数…20社。「CD 買取」「CD 宅配買取」で名前が出てくる買取業者と、当サイトの業者台帳にある音楽ソフト系の業者から選んだ
  • 同一運営は1社に寄せた…バリューブックスとVaboo、セタガヤCD買取センターとセタガヤレコードセンターは、それぞれ1社として数えている
  • 自治体の母数…政令指定都市の全20市
  • 見たもの…各社の公式サイト、各市の公式のごみ分別辞典・品目一覧、それと「CD 処分」の上位に出ていた記事10本
  • 確認日…2026年9月13日
  • 数えなかったこと…金額。買取額も処分手数料も数えていない

記載が見つからなかった社と市も、除外せずに「記載なし」として数に入れている。母数から落とすと、数字はいくらでも都合よく見えてしまうからだ。

「20市中◯市」って、そのまま全国の割合として読んでいいんですか?

それはだめだ。政令市の外にも市町村はいくらでもある。ここで言えるのは政令市20市の範囲までだよ。

同じ20市を、このサイトではすでに2回数えている。楽器の処分では品目表に名前があるかを、スピーカーの処分では大きさの線を数えた。

今回はそのどちらでもない。数えたのは1枚のCDが、どの区分に入るのかのほうだ。問いが違うので、同じ20市でも出てくる数字はまるで別のものになる。

「何枚から」には2つある。混ぜると300枚が宙に浮く

ここが記事の背骨になる。CDの処分は「何枚あるか」で行き先が変わるのだが、その「何枚から」という言葉自体が、業者によって別のものを指している。

この章では20社の公式を開いて、2つの数字を別々のものとして数えた結果を出す。混ぜて数えると、実態がまるで見えなくなるからだ。

申し込みの下限と、窓口が変わる線は別物だ

まず言葉を分けておく。同じサイトの中に、意味のまったく違う「何枚から」が同居していることがあるからだ。しかも、どちらも同じ調子で書かれている。

  • (A) 申し込みの下限…「◯点から申し込めます」「◯枚以上で送料が無料になります」
  • (B) 窓口が変わる線…「◯枚以上なら出張買取をご相談ください」「◯冊以上は大口買取です」

(A) は「これ以上ないと受け付けません」という下の壁だ。(B) は「これ以上あるなら別の入口を使ってください」という上の壁になる。向きが逆なのに、言い方が似ている

え、同じ「何枚から」じゃないの?10枚からって書いてあったから、300枚も宅配でいけるっしょ?

そこだ。その勘違いのまま段ボールを何箱も詰めて、伝票を書く段になって止まる人が出る。

300枚を宅配用の箱に詰めるとどうなるか。1箱にCDが150枚入るという目安を公式に出している業者があるので、単純に考えても2箱だ。梱包も搬出も自分の仕事になる

そして箱の数にも上限がある。ネットオフは段ボール6箱以内、ブックサプライは1回の申し込みで10箱まで、買取王子は2箱までと公式に書いていた(2026年9月13日確認)。

箱の数にも壁がある

ブックオフは1度の申し込みで最大19箱までの集荷とし、それを超える場合は複数回に分けて申し込むよう案内していた。

つまり枚数の下限を越えていても、箱の数で申し込みが分割されることがある。ここは (A) でも (B) でもない、3本目の線になる。意外とここで詰まる人がいる。

(A)を数えたら、20社中17社が数字を書いていた

結論から先に出す。申し込みの下限はほとんどの業者が書いていた。逆に出張の線のほうは、ほとんどの業者が書いていない。ここが今回いちばん驚いた点だ。

スクロールできます
業者(A) 申し込み・送料無料の下限(B) 出張・大口に変わる線
タワーレコードCD10点からCD2,000枚〜
ディスクユニオン申込1点/送料無料は10点以上CD500枚が目安
HMV宅配は5点から1000枚以上が目安
セタガヤCD買取センターCD100枚以上で送料無料数字の記載を確認できず
GYOKKODO(玉光堂)1点から出張の窓口が公式にない
メディア買取ネット1点から出張の窓口が公式にない
エコストアレコードEPとCD併せて50点以上CD200枚前後から(東京23区内)
ビーレコードレコード1枚から宅配買取専門(CDは買取品目の一覧になし)
買取専門店ざうるす記載を確認できず数字の記載を確認できず
トレジャーマーケット1点から数字の記載を確認できず
ブックオフソフトのいずれかが3点以上あわせて50点以上
ネットオフソフト類だけなら3点以上5,000冊以上
駿河屋30点以上で送料無料出張の窓口が公式にない
買取王子1点から出張の窓口が公式にない
ブックサプライ1点から出張の窓口が公式にない
もったいない本舗中古CDは20点前後から出張の窓口が公式にない
バリューブックス10点以上出張の窓口が公式にない
ラクウル記載を確認できずCDの線は確認できず
古本市場/ふるいち1点から店頭のみ
ハードオフ記載を確認できず数字の記載を確認できず

すべて2026年9月13日に各社の公式サイトで確認している。数え上げると記載あり17社、確認できなかったのが3社。17+3で母数の20になる。

ここで大事なのは、確認できなかった3社を「下限なし」と読んではいけないということだ。書いていないだけで、電話で聞けば条件があるかもしれない。

(A) の幅は1点から100枚まで

1点から申し込めると書いていた社が7社(ディスクユニオンを含む)ある一方で、セタガヤCD買取センターはCD100枚以上で送料無料、駿河屋は30点以上で送料無料としていた。

「1枚でも送れる」と「100枚ないと送料がかかる」が、同じ (A) の欄に並ぶ。この時点ですでに100倍の開きがある。下限だけを見ても一律ではない。

もうひとつ、(A) には数え方の但し書きが付くことが多い。タワーレコードは「LP BOXものは組枚数に関わらず1商品=1点とカウントさせていただきます」と書いている。

エコストアレコードも「複数枚組のお品物は1点とカウントさせていただきます」としていた。2枚組を2点で数えると、下限に届かない。ここは意外と効く。

(B)を数えたら、数字を書いていたのは6社だけだった

問題はこっちだ。出張や大口に切り替わる枚数を書いていたのは6社しかなかった。20社ぶん開いて、数字が出てきたのはこれだけだった。少なすぎると思う。

  • 数字を書いていた……6社
  • 出張の窓口はあるが数字がない……5社
  • 出張の窓口が公式にない……9社
  • 検算:6+5+9=20

宅配買取が主流になったぶん、そもそも公式に出張の窓口がない業者が9社ある。20社の半分近くになる。ここは先に知っておいたほうがいい。

ビーレコードのように、よくある質問で「出張買取は行っておりません」「店舗買取は行っておりません」とはっきり書いている社もあった。これは親切な部類に入る。

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業者公式の書き方
50点ブックオフ本・CD・DVD・ゲームなどあわせて50点以上(店舗出張買取)
200枚エコストアレコード東京23区内のCD(公式は「CDなら200枚前後から」)
400枚エコストアレコード23区外・都内近郊・関東地方のCD(出張買取の条件表の表記は「400点以上」)
500枚ディスクユニオンCDなら500枚、LPなら1,000枚が目安
1,000枚HMV1000枚以上が大まかな目安
2,000枚タワーレコードレコード1,000枚〜、CD2,000枚〜
5,000冊ネットオフ5,000冊以上(5,000冊未満は別途相談)

いずれも2026年9月13日に各社の公式サイトで確認した。エコストアレコードだけエリアで2行に分かれているので、行は7つでも社数は6社だ。

50点から5,000冊まで、100倍に開いている。同じ「ここから出張です」という一行が、これだけ違う場所に引かれている。同じ業界の、同じ言葉でだ。

300枚だと、ブックオフさんとエコストアさんは越えていて、他の4社は越えていない、ということですか。

そうなる。同じ300枚が、相手によって「大量」にも「まだ宅配で」にもなるんだ。

枚数の見当がつかない人向けに、エコストアレコードは公式のよくある質問で測り方を書いていた。数えるのが面倒な人には、これがいちばん早い。

LPレコード縦46㎝で約100枚目安。人が両手を広げた間隔(約160~170㎝)で約350~370枚。

エコストアレコードのよくある質問より(2026年9月13日確認)。これはレコードの目安だが、棚の幅から枚数を出すという考え方はCDでも変わらない。

同じ会社の中で、2つの線が3桁ちがう

ここまでは会社どうしの比較だった。もっと効くのは、同じ会社の同じサイトの中にある2つの数字を、並べて置いたときになる。ここで話が一段はっきりする。

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業者(A) 下限(B) 出張・大口の線開き
ネットオフ3点5,000冊約1,667倍
タワーレコード10点2,000枚200倍
HMV5点1,000枚200倍
ディスクユニオン10点(送料無料)500枚50倍
ブックオフ3点50点約17倍
エコストアレコード50点200枚4倍

ネットオフは、宅配ならソフト類3点から受け付けると書いている。ところが同じ会社の大口買取のページには、5,000冊以上という数字が出てくる。

どちらも嘘ではない。違う窓口の、違う条件が、同じドメインの別ページに置かれているだけだ。ただ読む側には1つの数字にしか見えない

読む側が2つを1つだと思っている。それだけの話なんだが、詰めてから気づくとしんどいぞ。

宅配で送れるかどうかは、枚数だけでなく箱の大きさでも決まる。そちらは宅配買取のサイズ上限を18社で数えた記事にまとめてある。枚数とは別の軸の話だ。

枚数で評価が割れることは、口コミの側にも出ている。エコストアレコードの口コミを数えた記事では、評価が真っ二つに分かれる理由が枚数だった。

下に置いた1社について

枚数の話をしてきたので、CDの枚数条件を数字で公表している側の窓口を置いておく。エコストアレコードは、上の表で200枚・400枚の行に入っていた1社だ。

公式には買取対象として「LPレコードを中心に、CD・DVDや音楽ソフト全般」と書かれている(2026年9月13日確認)。出張の枚数条件はエリアで分かれているので、そこは公式で確かめてほしい。

CD1枚の区分は、20市で3系統に割れていた

ここからは自治体の話になる。母数は政令指定都市の全20市。品目表を1市ずつ開いて、「CD」と「CDケース」の両方の言葉で引いた。

調べる前に立てた問いは「同じ市の中で、ディスクとケースが別の区分になるか」だった。結果は、その期待をきれいに裏切っている。先に書いておく。

ケースが別の区分になったのは、20市中1市だけだった

先に正直なところを書く。ディスクとケースが割れていたのは大阪市だけだった。残りの19市は、どちらも同じ区分に入っていた。ここは予想が外れた。

しかも20市のうち14市は、品目名そのものが「CD(ケースを含む)」の形だった。つまりケースごと同じ袋に入れてよい市がほとんどだということになる。

それって、読む側にはいい知らせですよね。1枚ずつ盤とケースを外す手間がないってことだから。

そう。だからこの章は「分けろ」じゃなくて、「自分の市はどっちか」を確かめる話になる。

唯一分かれていた大阪市は、品目別収集区分一覧表の中でこう書き分けていた。CDは「普通ごみ」、CDケースは「プラスチック資源」だ。

CDケース|プラスチック資源|プラスチック素材以外が含まれている場合は、「普通ごみ」へお出しください。

大阪市の品目別収集区分一覧表より(2026年9月13日確認)。100枚あれば、100回ぶんの手作業になる計算だ。数の問題に変わる瞬間が、ここにある。

ちなみに相模原市・静岡市・岡山市・広島市は、ディスクとケースを別の行に分けて載せていた。ただし区分はどちらも同じで、相模原市はケースの行に本体への相互参照まで付けている。

割れていたのは、区分そのものだった

ケースは割れていなかった。かわりに割れていたのは、ディスク本体をどこに入れるかのほうだった。ここが今回の実測でいちばん大きい。

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区分(原文)ケース
札幌市燃やせるごみ同じ区分
仙台市プラ同じ区分
さいたま市もえるごみ同じ区分
千葉市不燃ごみ同じ区分
横浜市プラスチック資源同じ区分
川崎市プラスチック資源同じ区分
相模原市一般ごみ別の行だが同じ区分
新潟市燃やすごみ同じ区分
静岡市可燃ごみ別の行だが同じ区分
浜松市もえるごみ同じ区分
名古屋市プラスチック資源同じ区分
京都市プラスチック類同じ区分
大阪市普通ごみプラスチック資源(別区分)
堺市生活ごみ同じ区分
神戸市燃えるごみ同じ区分
岡山市プラ資源同じ区分
広島市その他プラ同じ区分
北九州市プラスチック同じ区分
福岡市燃えるごみ同じ区分
熊本市燃やすごみ同じ区分

20市とも確認日は2026年9月13日だ。区分名を並べただけで、呼び名が15通りあることが分かる。同じ品物とは思えないほど散らばっている。

この15通りを系統でまとめ直すと、意外なほどきれいに3つへ分かれた。プラに回すか、燃やすか、不燃に入れるか。20市はこの3つに収まっていた。

  • プラスチックの資源に回す市……8市(仙台・横浜・川崎・名古屋・京都・岡山・広島・北九州)
  • 焼却するごみに入れる市……11市(札幌・さいたま・相模原・新潟・静岡・浜松・大阪・堺・神戸・福岡・熊本)
  • 不燃ごみに入れる市……1市(千葉)
  • 検算:8+11+1=20

焼却側の11市は、呼び名だけで8通りに割れていた。燃やせるごみ、もえるごみ、燃やすごみ、燃えるごみ、可燃ごみ、普通ごみ、生活ごみ、一般ごみ。全部おなじ意味だ。

つまり同じ1枚が、市をまたぐと入れる袋が変わる。引っ越しの前と後で答えが違ってくる、ということでもある。同じ棚から出した、同じ1枚なのにだ。

しかも、この線は動いている
  • 川崎市…品目表の備考に「令和8年4月から全市で『プラスチック資源』として収集します。」とある。今年の春に切り替わったばかりだ
  • 相模原市…令和8年10月1日から「一般ごみ」の名称を「燃やすしかないごみ(一般ごみ)」に変更すると公表している。こちらはこれからだ
  • 同じく相模原市は、これも令和8年10月1日から、全てプラスチック素材でできた長辺50cm未満のものを「プラスチック」として収集するとしている(CDが名指しされているかは確認できなかった)

いずれも2026年9月13日確認。だから俺は、この記事に「CDは◯ごみです」と一行で書かない。半年後に誰かを間違った袋へ連れていくことになる。

おもしろいのは、同じ市でも品目によって扱いを変えているところだ。仙台市はフロッピーディスクを家庭ごみに置いたうえで、備考に「ケースはプラへ。」と書いている。

名古屋市はMD(ミニディスク)を可燃ごみ、そのケースをプラスチック資源に分けていた。CDだけがまとめて扱われているのは、たまたまではなさそうだ。

紙は、また別の行き先になる市がある

盤とケースだけで話が終わらない市もあった。残るのは歌詞カードと紙ジャケットだ。プラの袋に入れたまま出しそうになるが、そこで区分が変わる市がある。

紙製のジャケットはミックスペーパーとして出してください。

川崎市のごみと資源物の分別に関する記載より(2026年9月13日確認)。CDの行の備考に、こう1文だけ添えられていた。読み飛ばしやすい場所だ。

大阪市もCDケースについて「プラスチック素材以外が含まれている場合は、『普通ごみ』へ」としている。京都市のプラスチック類は「100%プラスチック素材を使用したもの」が前提だ。

じゃあ紙ジャケのCDって、ケースの中に紙が入ってるやつは全部アウトってこと?

アウトじゃない。行き先が1つ増えるだけだ。盤・ケース・紙の3つで考えろってことだな。

一度に出せる袋の数は、2袋から10袋まで開いていた

量が多い人にいちばん効くのはここだ。1回に出せる量の上限を数字で書いていた市が、20市のうち9市あった。半分にも届いていない。

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公式の書き方
京都市片手で持てる程度の重さで、2袋まで
浜松市1回に3袋まで出すことができます
大阪市1回の収集につき3袋(45リットル)程度まで
熊本市45ℓの袋で「1人につき2袋」又は「3人以上の世帯で5袋」のうち少ない量を超えると一時多量ごみ
仙台市1回に出せる重さ(容量)は10kg(45リットル)以下
神戸市一袋につき概ね5キログラム以下
札幌市400リットル(40リットルの袋で10袋)以下
静岡市一度に出せる量は、10袋まで
福岡市大(45リットル)の指定袋で10袋まで

いずれも2026年9月13日確認。数字で書いていた9市、数字では書いていなかった11市。9+11で20になる。ここも記載なしの市を落としていない。

袋の数だけで見ると、京都市の2袋から札幌市の10袋まで5倍の開きがある。数字を書いていない市も「計画的に」「片手で持てる重さで」とは書いていた。

ここで前提がひっくり返る人がいる

棚1本ぶんなら、たいていの市で数回に分ければ収まる。だが数百枚あると、2袋制限の市では何週にもわたって出し続けることになる。

さいたま市・広島市・熊本市のように、一時的に多量に出るごみは収集所に出せないと書いている市もある。そこはもう、袋の数の問題ですらない。

同じ20市を別の問いで数えたスピーカーの処分と、21自治体を数えたピアノの処分も置いておく。大物がまとめて出てきたなら、そちらが早い。

売れないCDの線を、送る前に見ておく

ここまで読んで「じゃあ売るか」と思った人に、先に伝えておくことがある。売れないCDが混ざっている可能性は高い。20社の一覧を見ると、そう読める。

この章は業者を責める章ではない。むしろ逆で、断る基準を公表している側の話をする。数えたのは、中心の章とまったく同じ20社になる。母数は動かしていない。

買取できないものを公表していたのは17社

買取できない品目を公式に列挙していたのが17社、見つけられなかったのが3社。17+3で母数の20になる。ここも一社も落としていない。

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数えたこと記載あり確認できず
買取できない品目を列挙している17社3社
ジャンルを理由に断ると書いている4社16社
CD-Rを名指しで買取不可にしている4社16社
買い取れない品はお客様負担で返すと書いている15社5社は業者負担と明記

いずれも2026年9月13日確認。列挙されていた品目には、社をまたいで共通するものがあった。だいたい次の5つに集まっていた。順に見ていくことにする。

  • 見本盤・サンプル盤・非売品
  • レンタル落ち(レンタル専用シールが貼ってあるもの)
  • 同じタイトルの複数枚
  • 8cmシングル・シングルCD
  • 歌詞カードやケースが欠けているもの、再生できないもの

意外と効くのが3つめだ。同じアルバムを2枚持っている人は珍しくない。買い直したり、初回盤と通常盤の両方を買ったりしているからだ。

エコストアレコードは「同タイトルのCDは、2点目以降お受け付け出来ません。」と書いていた。バリューブックスは同一タイトル10点までという書き方をしている。

初回盤と通常盤の両方を買っていたら、片方は数に入らないということですか。

タイトルが同じなら、そう扱われることがある。送る前に選り分けておくと早いぞ。

ディスクユニオンは理由まで添えていて、古物営業法に基づき同一商品の複数枚同時買取は原則できないという趣旨の記載があった(2026年9月13日確認)。

ジャンルを理由に断ると書いていたのは4社

これは知らないと驚く。状態でも枚数でもなく、ジャンルで受け付けないと公式に書いている業者が4社あった。しかもレコードではなく、CDについての話になる。

また、K-POP、アイドル(昭和アイドルは除く)、カラオケ、演歌など一部取扱いできないジャンルがございます。

※ジャンルの判断基準は当社登録データを基に判断させて頂きます。一般的なジャンルとは異なる場合がございますのでご了承ください。

タワーレコードの買取サービスのよくある質問より(2026年9月13日確認)。同じページには「※CDではクラシックの買い取りもいたします。」という注記も並んでいた。

  • GYOKKODO(玉光堂)…買取できないお品物に「K-POP関連商品、アイドル関連、LDH関係」
  • HMV…出張買取について「アイドルCDは出張買取対象外となります」
  • エコストアレコード…「在庫過多により一部買取を制限させて頂いているジャンルがございます」(ジャンル名は非公開)

読み方には注意がいる。これはそのジャンルに価値がないという意味とは限らない。理由を書いていたのはエコストアレコードだけで、そこには在庫過多とあった。

楽器店にいた頃も同じだった。同じ型が棚に何本も並んでる週は、次の1本を高くは取れない。棚の都合なんだ。

だから断られたジャンルは、別の棚を持っている店なら扱いが変わることがある。1社の結果で全部を決めない理由が、ここにもある。

買い取れなかった品は、15社が「お客様負担で返す」と書いていた

ここが、この記事でいちばん実害の出る場所になる。送ったCDは、無料で戻ってくるとは限らない。20社を数えると、はっきりした。

20社のうち15社が、買い取れない品やキャンセル品をお客様負担で返送することがあると書いていた。返送料は業者が持つと明記していたのが5社。15+5で20だ。

※基本買い取りができないものの処分及び廃棄は行っておりません。着払いでの返送となる事をご了承ください。

タワーレコードの買取サービスより(2026年9月13日確認)。ディスクユニオンも「買取不可品の返送は着払いになります」と書いている。表現までよく似ている。

返送料の目安を出している社もあった。ブックオフは1箱1,300円前後、ネットオフは1箱800〜2,400円(沖縄は2,400円、北海道は1,200円)と公式に書いている

ただし、逃げ道は用意されている

「返送」ではなく「引き取り」を選べる社が複数あった。エコストアレコード、GYOKKODO、ブックサプライ、もったいない本舗などは、値段のつかなかった品を無料で引き取ると書いている。

つまり負担が発生するのは「全部返してほしい」を選んだときだ。申込画面でどちらを選ぶかを、箱を送る前に決めておけばいい。それだけで負担は消える。

ここも社によって条件が細かい。エコストアレコードは「1点でもお売りいただける場合は、送料弊社負担」としていた。全品返送を選んだときだけ自己負担になる形だ。

断る基準を公表しているほうが、送る前に判断できる

ここまで並べると、書いている業者のほうが意地悪に見えるかもしれない。だが俺の読み方はまったく逆になる。ここは強調しておきたい。

買取不可の一覧もジャンルの注記も、送る前に読めば自分で判断できる材料になっている。品目の一覧という形で公表していない社は、箱を開けるまで分からない。

「何でも買います」より、「これは買いません」を先に出してくれるほうが助かりますね。

そういうことだ。断りの基準は、こっちが箱を詰める前に使える情報なんだよ。

音楽ソフトをどこに出すかで迷っているなら、レコード買取はどこがいいかに窓口の選び方をまとめてある。家に呼ぶか、箱で送るかの分かれ道の話だ。

同じように公式を数えた記事もある。ネットオフの口コミ122件と、ブックオフで楽器を売れる店の数だ。どちらも数えた側の記事になっている。

宅配の条件は「LPレコード10点以上、EPレコード,CD50点以上のいずれかを満たしていれば」と公式に書かれている(2026年9月13日確認)。条件を読んでから入口を決める、その順番でいい。

CD-Rと、自分で焼いたディスクの話

棚を崩していくと、市販のCDに混じって自分で焼いたディスクが出てくる。写真、仕事のデータ、昔のバンドの音源。ここは短く済ませる。

20市の公式に「割ってから出せ」は1件もなかった

先に結果を書く。政令市20市の公式ページを見た範囲では、CD-Rを割る・砕く・削ってから出せという案内は0件だった。1市も見つからなかった。

だから俺は「必ず破壊してから捨てろ」とは書かない。自治体がそう案内しているわけではないからだ。書けるのはここまでで、その先は自分で決める話になる。

それでも気になる人へ

記録面を読み取れない状態にしてから出す、という判断は自由だ。ただしそれは自治体のルールではなく、自分の安心のためにやることになる。

札幌市には小型家電の回収について、携帯電話やパソコンに含まれる個人情報は消去してから持ち込むよう求める記載がある。ただしこれは機器の話で、ディスクの話ではない。

買取の側は、もっとはっきりしている。CD-Rを名指しで買取不可にしていた業者が4社あった。理由は書かれていないが、共通している。

  • タワーレコード…「見本盤、サンプル盤、レンタル品、CD-R、著作権の不明確なソフト…」
  • GYOKKODO(玉光堂)…「海賊版・CD-RやDVD-Rなどにコピーしたもの」
  • ブックオフ…「海賊版・CD-RDVD-Rなどにコピーしたもの」[原文ママ]
  • ブックサプライ…買取できないものに「CD-R製品」

いずれも2026年9月13日確認。焼いたディスクは箱に入れる前に抜いておく。これが実務としてはいちばん確実で、あれこれ悩む時間もいらなくなる。

なお、ディスクではなく再生する機械のほうを片づけたいなら、CDプレーヤー買取を14社で実測した記事が別にある。取り違えやすいので置いておく。

家に呼ぶなら、CDが制度のどこにいるか知っておけ

枚数が多い人は、結局のところ出張を選ぶことになる。その前に1つだけ、知っておいたほうがいい話がある。ここも長くはしない。2〜3段落で終わる話だ。

家に来てもらって売るのは、特定商取引法でいう「訪問購入」にあたる。クーリング・オフができる仕組みだ。ところがCDは、その対象から外されている。

六 レコードプレーヤー用レコード及び磁気的方法又は光学的方法により音、影像又はプログラムを記録した物

特定商取引に関する法律施行令第三十四条より(2026年9月13日確認)。同じ条には自動車・家具・書籍・有価証券なども並んでいる。

つまりCDだけを売る出張には制度が及ばない。楽器は除外品目に入っていないので、楽器の処分とはちょうど逆の立ち位置になる。ここは押さえておきたい。

だから、その場で決めない
  • あとから8日以内に取り消す、という道は使えないと考えておく
  • 納得できなければその場で断る。渡さなければ話は終わる
  • CDと一緒に楽器やオーディオ機器も見てもらうなら、そちらは制度の対象になりうる

制度そのものの説明は消費者庁の特定商取引法ガイドにある(2026年9月13日確認)。

怖がらせたいわけではない。その場で断れる状態を先に作っておけば済む話だ。人を呼ぶ前に、置き場所と断り方だけ決めておけばいい。

業者名を公的なリストで調べる方法は、訪問買取トラブルの業者名はどこで調べるかにまとめてある。呼ぶ前に見ておいて損はない

出す前に確認する3つ

自治体に出すにしても業者に頼むにしても、確かめる順番は同じになる。この3つを踏めば出直しがなくなる。踏む順番そのものも、けっこう大事になる。

STEP
自分の市の品目表を「CD」と「CDケース」の両方で引く

片方だけで引くと、大阪市のように分かれている市を見落とす。区分の欄だけでなく、備考欄まで読むこと。

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枚数を測る。1枚ずつ数えなくていい

棚の幅をメジャーで測って、詰まっている長さから見当をつける。1枚ずつ数えなくていい。50枚単位で分かれば十分だ。

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買い取れなかった品をどうするか、先に決める

返送してもらうのか、引き取ってもらうのか。宅配なら申込画面で必ず選ぶ場面が来る。

3つめを決めていないと、査定の連絡が来た日に手が止まる。返送を選ぶと費用が発生する社が15社あったことを、思い出してほしい。

CD以外のオーディオもまとめて出てきたなら、オーディオ買取を品目ごとに数えた記事のほうが順番から書いてある。プレーヤーやアンプはそちらだ。

CDの処分でよくある質問

CDは何ごみですか?

市によって違う。政令指定都市20市を調べたところ、プラスチックの資源に回す市が8市、焼却するごみに入れる市が11市、不燃ごみに入れる市が1市だった(2026年9月13日確認)。

区分名の呼び方は20市で15通りある。自分の市の品目表で「CD」を引くのが、いちばん早くて確実になる。市の名前と「CD」で検索すれば出てくる。

CDケースは分けて出すんですか?

20市のうち19市は、ディスクとケースが同じ区分だった。品目名そのものが「CD(ケースを含む)」の形になっている市が多い。

別の区分になっていたのは大阪市の1市だけで、CDが「普通ごみ」、CDケースが「プラスチック資源」と書き分けられていた。

歌詞カードや紙のジャケットはどうすればいいですか?

紙は別の行き先になる市がある。川崎市は「紙製のジャケットはミックスペーパーとして出してください。」と、備考に1文だけ添えていた。

大阪市もCDケースについて、プラスチック素材以外が含まれている場合は普通ごみへ、としている。盤・ケース・紙の3つで考えたほうがいい。

大量にあるとき、一度に出していいですか?

1回に出せる量の上限を数字で書いていた市が、20市中9市あった。京都市は2袋まで、浜松市と大阪市は3袋まで、札幌市・静岡市・福岡市は10袋までとしている。

さいたま市や広島市のように、一時的に多量に出るごみは収集所に出せないと書いている市もある。その場合は許可を持つ業者に頼むことになる。

何枚からなら出張買取に来てもらえますか?

業者によってまるで違う。20社を調べて、数字を書いていたのは6社だけだった。あとの14社は数字を書いていないか、公式に出張の窓口がない。

小さいほうからブックオフの50点、エコストアレコードの200枚、ディスクユニオンの500枚、HMVの1000枚、タワーレコードの2000枚、ネットオフの5000冊となる。ブックオフの50点は本やゲームを含めた数だ。

「10点から」と書いてあれば、300枚も宅配で送れますか?

その「10点から」は申し込みの下限であって、上限ではない。ただし同じ会社の中に、出張や大口に切り替わる線が別に用意されていることがある。

ネットオフは宅配がソフト類3点からで、大口買取は5000冊以上。数字が3桁ちがう。梱包と搬出を自分でやりたくない量なら、先に出張の窓口を見たほうが早い。

値段がつかなかったCDは戻ってきますか?

戻ってくる。ただし送料を誰が持つかは社によって違う。20社を数えたところ、お客様負担での返送があると書いていたのが15社、返送料は業者が持つと明記していたのが5社だった。

一方で、値段がつかなかった品を無料で引き取ると書いている社も複数ある。申し込むときに返送か引き取りかを選ぶ場面が来るので、先に決めておくといい。

出張買取でCDを売るとき、クーリング・オフは使えますか?

使えないと考えておいたほうがいい。特定商取引に関する法律施行令 第三十四条は、訪問購入の対象外となる物品を並べていて、CDはその中に入っている。

その六号が「レコードプレーヤー用レコード及び磁気的方法又は光学的方法により音、影像又はプログラムを記録した物」で、CDはここに入る。納得できなければ、その場で渡さずに断るのが確実だ。

まとめ|自分の枚数と、自分の市の1行

20社と20市を開いて分かったのは、CDがひとまとめに扱われてはいないという事実だった。枚数でも、区分でも、扱いが割れている。

  • 「何枚から」は2種類ある。申し込みの下限は17社が書き、出張の線は6社しか書いていない
  • 出張の線は50点から5,000冊まで100倍。同じ会社の中でも3桁ちがう
  • CD1枚の区分は20市で15通りの呼び名。ケースが別区分だったのは大阪市だけ
  • 買い取れない品を客負担で返すと書いていたのは15社。引き取りを選べる社もある

やることは2つだけだ。自分の市の品目表でCDの1行を読む。そして棚をメジャーで測って、自分の枚数がどの線の上にいるかを見る。

袋に入る量に収まっているなら、そのまま出せばいい。この記事はそれを止めるつもりがない。捨てるという選択肢は最後まで残っている。それも正しい判断だ。

ただ、袋の数を超えてるなら話は別だ。何週も分けて出すより、1回まとめて見てもらうほうが体が楽だと思う。

枚数の条件を数字で公表している業者は、20社のうち6社しかなかった。先に条件が読めるというのは、それだけで比べる材料になる。

俺は昔、祖父の遺品の真空管アンプを「古くて値段つきません」と言われて、そのまま渡した。比べる相手を1つも持っていなかった。俺の屍を越えてくれ

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