押し入れの奥から、レコードの箱が出てきた。親父のか、じいさんのか、あるいは自分が20代で買い集めたやつか。とりあえず検索して、「エコストアレコード」に行き着いたところだと思う。
宅配送料無料。累計買取枚数2,000万枚超。買取歴30年以上。よさそうじゃないか、と申し込みボタンに指をかけている。俺にも覚えがある。

その指、いったん止めてくれ。押すのは全部読んでからでいい。段ボールを閉じる前なら、まだ選び直せる。
先に正直なところを言っておく。俺はエコストアレコードに査定を出したことがない。だから「実際に送ってみたら◯円だった」という話は、この記事に一行も出てこない。
代わりに2つやった。公式サイトを端から開いて条件を全部書き出したことと、口コミを3つの媒体で62件、1件残らず数えたことだ。そうしたら、点数を眺めていても絶対に見えないものが出てきた。
- 口コミ62件を数えて分かった、評価が真っ二つに割れる本当の理由
- レコードもCDも、まとめて1社に見てもらう(査定だけでもOK)
- 「送料無料」の下に書いてある枚数の条件と、返すときにかかる費用
- 公式が自分で書いている「安くなる盤」と「在庫過多による買取制限」
- 10点に満たない人、出張に来てほしい人が向かうべき別の窓口
結論から先に言うと、エコストアレコードは量がまとまっている人の店だ。箱で2つ3つあるなら、条件は合っている。
査定だけでもOK。枚数の条件と返すときの費用は、このあとの章で全部書いてある。
先に結論。エコストアレコードは「量がまとまっている人」の店だ
この記事で言いたいことを、最初に全部出してしまう。読み進めるかどうかは、それから決めてくれていい。回りくどい前置きは要らないだろう。結論はひとつしかない。
評価を決めていたのは店ではなく、箱の中身だった。良い悪いの話じゃなかった、というのが62件を数えたあとの実感だ。ここから先は、その根拠を全部出していく。
62件の口コミを全部数えたら、星3が1件しかなかった
まず、これを見てほしい。ヒカカク!とみん評、3つのページに載っている口コミを1件ずつ開いて数え、評価ごとに並べ直した結果だ。要約でも抜粋でもなく、全件である。
| 評価 | 件数 | 割合 |
| 星5 | 11件 | 17.7% |
| 星4 | 9件 | 14.5% |
| 星3 | 1件 | 1.6% |
| 星2 | 9件 | 14.5% |
| 星1 | 30件 | 48.4% |
| 無評価 | 2件 | 3.2% |
| 合計 | 62件 | 100% |
内訳はヒカカク!が43件と6件、みん評が13件。43+6+13で62だ。星の数も11+9+1+9+30+2で62になる。ちゃんと合っている。
気づいたか。星3が62件のうち1件しかない。真ん中がごっそり抜けて、両端に固まっている。俺はこの形を何度か見たことがある。
各ページの総合点は2.6点、1.67点、2.67点と出ている。だがその点数に近い体験をした人は、62人のうち1人しかいない。平均点は、誰の体験も表していないということだ。
星1が30件で全体の半分近く、星4と星5を足すと20件。3割は満足していて、6割は不満を書いている。同じ店に出したはずなのに、これだけ違う。
こういう分布が出るときは、たいてい理由がある。客によって受けているサービスの中身が違うんだ。ここを突き止めないと、点数は一生読めない。
割れているのは「対応の良し悪し」じゃなかった
じゃあ何が違うのか。星5の投稿と星1の投稿を、書いてある枚数だけで並べ直してみた。文章の印象ではなく、数字だけで仕分けたわけだ。これが一番はっきりした。
| 評価 | 投稿に書かれていた量 |
| 高評価 | LP300枚+EP90枚(出張)/輸入盤 約70枚/ジャズCD 270枚 |
| 低評価 | LP19枚/LP20枚/30枚/アルバム十数枚+シングル50枚 |
高評価は数百枚、低評価は数十枚に寄っている。点数の数字だけを眺めていたら、この偏りには一生気づかない。数えて並べたから見えた。
もちろん例外はある。LP400枚を出して低い評価をつけている投稿もあった。だから断定はしない。あくまで傾向としてこう見える、という話だ。



え、じゃあ枚数さえ多けりゃ勝ちってこと?俺のギター売るときもそうなの?



そこまで単純じゃない。ただ「量が少ないと不利になりやすい」のは、公式の条件を読むとちゃんと理由が説明できる。それを順に見ていく。
だから最初に決めるのは、業者じゃなく「自分の枚数」だ
俺はこれまで30社以上に査定を出してきた。その前は楽器店にいて、査定する側にも立っていた。買う側と売る側の両方をやって、分かったことがひとつある。
買取店には、得意な「ロットの大きさ」がある。1点ずつ丁寧に見る店と、まとめて流す店では、そもそも商売の設計が違うんだ。どちらが良いという話ではない。
- LPが10点に満たない——送料無料の条件から外れる。別の窓口のほうが早い
- LPが10点以上ある——宅配の条件は満たす。ここからが本題になる
- LPが100点以上ある/東京23区——出張の条件に入ってくる
この3つの区切りは、俺が勝手に決めたものじゃない。全部、公式サイトに数字で書いてある。どこに書いてあるかも含めて、順番に見ていこう。
口コミを3媒体・62件、全部数えた話
なぜ全部数えたのか。点数を並べるだけの記事なら、検索結果にもういくらでもあるからだ。同じものをもう1本増やしても、あんたの役には立たない。だから数えた。
数えてみたら、点数を見ているだけでは一生気づかないことが3つ出てきた。しかもその3つは、どれもこの店に限った話じゃない。ひとつずつ出していく。
みん評13件——2026年の11件に、星3以上が1件もない
まずみん評から。掲載件数は13件で、総合点は2.67と表示されている(2026年8月30日確認)。評価と投稿時期を並べるとこうなる。
| 評価 | 件数 | 投稿時期 |
| 星5 | 1件 | 2024年3月 |
| 星4 | 1件 | 2023年10月 |
| 星2 | 2件 | 2026年7月・8月 |
| 星1 | 7件 | 2026年3月〜8月 |
| 無評価 | 2件 | 2026年6月・7月 |
1+1+2+7+2で13件。ここで注目してほしいのは時期のほうだ。高い評価の2件は2023年と2024年のものだった。
そして2026年に入ってからの11件には、星3以上が1件もない。最新の投稿は2026年8月24日で、今も増え続けている。止まった話ではないということだ。
みん評はサイト自身が「当サイトの性質上、厳しい声は多くなります。低評価が多いからといって必ずしも問題があるわけではありません」と注記している。母数13件も、会社全体を判断するには小さすぎる。ここは差し引いて読んでほしい。
投稿の中身は、査定額に納得できなかったという趣旨のものが多かった。返送に費用がかかったという書き込みも複数ある。どちらもこの記事で後から扱う論点だ。
ただし、これらはいずれも個人の感想であって、同じ対応や同じ結果を保証するものではない。件数も13件と少ない。そこは押さえたうえで先に進んでほしい。
ヒカカク!は43件と6件に分かれている。同じ会社なのに
次にヒカカク!を開いた。ここで妙なことに気づく。同じ会社のページが2つあるんだ。片方は英語表記、片方はカタカナ表記になっている。
| 項目 | 「ECOSTORE RECORDS」 | 「エコストアレコード」 |
| 件数 | 43件 | 6件 |
| 総合点 | 2.6 | 1.67 |
| 梱包材 | 無料 | 自己負担(LP40枚以上は無料) |
| 状態別の買取価格 | 掲載あり | 非公開 |
| 古物商許可番号 | 記載あり | 未記載 |
| 最終更新 | 2025年9月 | 2024年3月 |
点数が違うだけじゃない。梱包材が無料か自己負担かまで食い違っている。買取価格を公開しているかどうかも逆になっている。
先に言っておくが、これは怪しい話じゃない。買取業者が複数の名義でクチコミサイトに登録されているのは、この業界では珍しくない。片方の情報が古いまま残っているだけだろう。



じゃあ、どっちの点数を見ればいいんですか?平均すればいいんでしょうか。



どっちも見なくていい。見るのは点数じゃなく、何件の、いつの投稿でできた点数かのほうだ。そこを見ないと数字に振り回される。
ヒカカク!は2024年5月で止まり、みん評は2026年に集中している
そこで投稿された年を全部数えてみた。これが3つめの発見で、正直いちばん効いた。点数ではなく、投稿の日付を数えるという発想を持っている人は少ない。
| 媒体 | 2024年5月まで | 2025年 | 2026年 |
| ヒカカク!(49件) | 49件すべて | 0件 | 0件 |
| みん評(13件) | 2件 | 0件 | 11件 |
ヒカカク!の43件は2015年11月から2024年5月まで。そこで投稿がぱたりと止まっている。もう1つの6件のページも2024年3月が最後だった。
一方みん評は、2026年3月から8月に11件が集中している。3つの媒体とも、2025年の投稿は0件だ。きれいに時期が分かれている。
ヒカカク!の43件には高い評価もちゃんと入っている。オーディオも含めて出張で買い取ってもらい、予想以上だったという趣旨の投稿が2023年にあった。ただそれは2年以上前の話だ。今の運用が当時と同じかは分からないし、逆に直近が悪いから昔も悪かったとも言えない。
平均点は、この店では判断材料にならない
ここまでを整理しておく。3つの媒体は、それぞれ違う時期の、違う量を出した人の声を集めていた。母数も性質もバラバラだ。だから点数がこれだけバラつく。
- 星3が62件中1件しかない。平均点の近くに、ほとんど誰もいない
- 同じ会社が2ページに分かれ、点数も掲載条件も食い違っている
- 媒体によって、溜まっている投稿の時期がまるで違う
この3つが重なると、点数の比較はほとんど意味を失う。数字を見るなら、点数ではなく分布を見ることだ。これはどの業者を調べるときにも使える。
そして分布が両端に割れているときは、必ず理由がある。感情の問題ではなく、仕組みの問題だ。ここから先は公式サイトに何が書いてあるかの話に切り替える。
「宅配送料無料」の下に、何が書いてあるか
ここからは公式サイトの記載だけを見ていく。この章以降の引用はすべて2026年8月30日にエコストアレコードの公式サイトで確認したものだ。
読み落としやすい順に並べていく。上から3つめまで読めば、口コミが両端に割れる理由はだいたい説明がついてしまう。難しい話は1つもない。ただ書いてある場所が違うだけだ。
LP10点以上、またはEP・CDが合わせて50点以上
まずは入口の条件からだ。宅配買取のページに、こう書いてある。一文が長いので、読点で区切りながら読んでほしい。ここを流し読みすると、あとで効いてくる。
LPレコード10点以上、EPレコード,CD50点以上のいずれかを満たしていれば、送料無料の宅配買取のお受付が可能です。
出典:エコストアレコードの公式サイト 宅配買取ページ(2026年8月30日確認)
ポイントは「いずれか」という3文字にある。両方そろえる必要はない。どちらか片方を満たしていれば条件はクリアだ。ここを勘違いすると、送れるのに送らない側に回る。
- ルートA——LPレコードが 10点以上
- ルートB——EPレコードとCDが合わせて 50点以上
- AかBのどちらかを満たせば、送料無料の宅配買取を受け付けてもらえる
ここで注意がある。「その他の音楽メディア50点」と書いている記事があるが、それは公式の表記ではない。公式は「EPレコード,CD」と品目を限定して書いている。
カセットやオープンリールが50点の数に入るのかどうかは、公式ページからは読み取れなかった(2026年8月30日時点)。ここは電話で聞いたほうが早い。
条件そのものは、ページを開けばちゃんと書いてある。隠されてもいない。問題は業者側にあるわけじゃない。「送料無料」の4文字だけが目に入って、その下の行を読み飛ばしてしまうことにある。
買取方法は3つある。ただし3つとも条件が違う
エコストアレコードは宅配・出張・店頭持込の3つに対応している。レコード買取の会社としては珍しい部類だ。ここは素直に強みだと思う。
ただ「3つとも使える」と「3つとも自分が使える」は、まったく別の話になる。ここを分けて考えないと判断を誤る。まず一般的な3方式の違いを押さえておこう。
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| 出張買取査定士が自宅に来る | 宅配買取ダンボールで送る | 店頭買取店舗に持ち込む | |
|---|---|---|---|
| おすすめ度 | S 楽器買取に最適 |
B | A |
| 手軽さ | ◎ 自宅で完結電話1本で予約→自宅で待つだけ | △ 梱包が手間梱包→発送→入金まで数日 | △ 運搬が必要重い楽器を自分で運ぶ必要あり |
| 査定スピード | ◎ 最短30分〜即日その場で査定→即現金 | ✕ 数日〜1週間到着後に査定→振込 | ◎ 即日その場で査定→即現金 |
| 費用 | 無料出張料・査定料0円 | 無料送料・ダンボール無料の業者あり | 交通費は自己負担ガソリン代・駐車場代など |
| 大型楽器 (ピアノ・ドラム等) |
◎ 最適重くても運ぶ必要なし | ✕ 難しい梱包・配送のリスク大 | ✕ 難しい車への積み込みが大変 |
| 小型楽器 (エフェクター等) |
◎ 対応可 | ◎ 最適小さいので梱包が楽 | ◎ 対応可 |
| 配送時の 破損リスク |
◎ リスクなし目の前で査定するため | ✕ リスクあり配送中にネック折れ等の可能性 | △ 自分で注意運搬時の取り扱い次第 |
| 価格交渉 | ◎ しやすい対面で査定理由を聞ける | ✕ しにくい電話やメールでのやり取り | ◎ しやすいその場で交渉可能 |
| キャンセル | ◎ 無料納得いかなければその場で断れる | △ 返送料に注意業者によっては返送料自己負担 | ◎ 無料そのまま持ち帰ればOK |
| 対応エリア | 全国対応主要業者は全国出張可能 | 全国対応どこからでも発送可能 | 店舗がある地域のみ近くに店舗がないと利用不可 |
| 一度に売れる数 | ◎ 制限なし何点でもまとめて査定OK | △ ダンボールの数大量だと箱数が増え手間も増える | △ 運べる分だけ車に積める量が上限 |
| メリット まとめ |
・自宅にいるだけでOK ・大型楽器も対応 ・その場で現金受け取り ・破損リスクゼロ ・まとめて大量に売れる |
・対面不要で気楽 ・忙しくても時間を選ばない ・小型楽器に向いている ・全国どこでもOK |
・その場で現金受け取り ・対面で価格交渉できる ・自分のペースで持ち込める ・査定を目の前で見れる |
| デメリット まとめ |
・自宅に人を入れる必要あり ・日程調整が必要 ・在宅している必要がある |
・梱包が面倒 ・配送中の破損リスク ・査定まで数日かかる ・価格交渉がしにくい |
・重い楽器を自分で運ぶ ・近くに店舗がないと利用不可 ・移動時間と交通費がかかる |
| こんな人に おすすめ |
・ギターやピアノなど大きい楽器を売りたい ・複数の楽器をまとめて売りたい ・楽に高く売りたい人 |
・エフェクターやマイクなど小型機材を売りたい ・人と会わずに売りたい ・近くに業者がない地域の人 |
・すぐ現金が欲しい ・自分の目で査定を確認したい ・近くに専門店がある人 |
※査定スピードは各社公式サイトの表記です(2026年8月4日確認)。実際の対応時間はエリア・時間帯・混雑状況により異なります。各業者により対応状況が異なります。詳しくは各公式サイトでご確認ください。
この記事で扱うのは、この3つにそれぞれ別の枚数条件が付いているという点だ。宅配が10点なら、出張は何枚から来てもらえるのか。
全部返してもらうと、着払いになる
次はよくある質問のページだ。ここが一番読み落とされる場所だと思う。送るときの話ばかり見ていると、返すときの話を見逃すことになる。
通常査定をご利用の場合、またはコレクター査定をご利用いただき、すべてのお品物の返送をご希望される場合は、着払い返送となります
裏返せば、こうも書いてある。1点でも売れば、返送料は会社が持ってくれる。つまり「1点も売らない」を選んだときだけ、費用が発生するという設計になっている。
お預かりしたお品物のうち1点でもお売りいただける場合は、送料弊社負担にてご返送させていただきます。
出典:いずれもエコストアレコードの公式サイト よくある質問(2026年8月30日確認)。つまり構造としては、送りは無料、全部断ると有料ということになる。
これ自体は宅配買取ではよくある設計で、珍しくはない。だが知らずに送るのと、知って送るのとでは、まったく違う。知っていれば、送る枚数を調整するという判断ができる。
「通常査定」は、一部だけ返してもらうことができない
もうひとつ大事なことがある。エコストアレコードには査定が2種類あって、申し込みの時点でどちらかを選ぶことになる。後から変えられる項目ではない。
通常査定の場合は到着後数日、コレクター査定の場合はお品物が弊社に到着してから2週間ほど頂戴しております
通常査定をご利用の場合は、一部返送はお受付しておりません。
出典:いずれもエコストアレコードの公式サイト よくある質問(2026年8月30日確認)。表にすると違いが見えやすい。
| 項目 | 通常査定 | コレクター査定 |
| かかる期間 | 到着後 数日 | 到着後 2週間ほど |
| 一部だけ返す | できない | できる |
| 全部返す場合 | 着払い | 着払い |
通常査定を選ぶと、全部売るか、全部返してもらうかの二択になる。「値がついた分だけ売って、残りは返してもらう」ができない。



値段がついた分だけ売る、はできないんですね。それは知らなかったです。



通常査定ならな。ここは申し込む前に決めておくところだ。箱を送ってからでは選び直せない。
思い入れのある盤が混ざっているなら、この違いは大きい。俺なら時間がかかってもコレクター査定のほうを選ぶ。2週間待つ価値はある。
出張買取には、もっとはっきりした条件がある
宅配で10点なら、出張は何枚から来てもらえるのか。ここは公式に、かなり具体的な数字で書いてある。先に結論を言っておくと、宅配とは桁がひとつ違う。
宅配よりはるかに条件が厳しい。「3つの方法に対応している」を額面どおりに受け取ると、たいていここでつまずくことになる。数字を見れば理由は一目で分かる。
東京23区でLP100点以上、関東地方でLP200点以上
出張買取のページには、エリアごとに別々の数字が書かれている。住んでいる場所によって条件が変わるということだ。まず東京23区内から見ていこう。
東京23区内/LPレコード/100点以上
続いて関東地方。こちらは枚数の条件が倍になる。同じ会社の同じサービスでも、少し離れるだけでハードルが上がるということだ。
関東地方/LPレコード/200点以上
出典:エコストアレコードの公式サイト 出張買取ページ「出張買取が申し込める条件」の表(2026年9月17日確認)。CD買取ページには、東京23区内でCDなら200枚前後からという記載もあった。
| エリア | 品目 | 枚数の目安 |
| 東京23区内 | LPレコード | 100点以上 |
| 東京23区内 | CD | 200枚前後 |
| 関東地方 | LPレコード | 200点以上 |
但し書きにも変化があった。2026年8月30日の確認時は、ロックやジャズのLPなら枚数未満でも内容次第とあった。2026年9月17日時点の出張ページでは、LPのジャンルの但し書きを確認できなかった。CDには別の注記がある。
出張先(都内近郊)・ジャンル(1960~2000年代ロック、モダンジャズ)によっては、200枚以下でも出張可能なケースあり
出典:エコストアレコードの公式サイト CD買取ページ(2026年9月17日確認)。こちらはCDの話だ。ただ出張ページも、条件外で対応できる場合があると書いている。ここは電話で相談する価値がある。
県別ページが13府県しかない
気になったので、公式サイトのサイトマップを開いて県別ページを1件ずつ数えてみた。全部で13府県だった(2026年8月30日確認)。
- 関東7——東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬
- 近畿6——大阪・京都・兵庫・奈良・滋賀・和歌山
誤解しないでほしいが、これは「他県に対応していない」という意味ではない。宅配なら全国どこからでも送れる。あくまでページの数の話だ。
ただ、出張の条件に出てくる地名と、県別ページのある地域がきれいに重なっているのは事実だ。ここは判断材料になる。
エリア外は「問い合わせ」になる
じゃあ、それ以外の地域に住んでいる人はどうなるのか。ここが一番知りたいところだと思う。公式サイトには、こう書いてあった。断り文句ではないのがミソだ。
下記条件外でも出張対応可能となる場合がございます。どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。
出典:エコストアレコードの公式サイト 出張買取ページ(2026年9月17日確認)
門前払いではない。同じページには「日本全国対応」とも書かれている。ただ注意事項には「お住まいの地域によってはご対応難しい場合がございます」ともある。全国どこでも来るとは言い切れないので、まず電話で聞くことだ。



梱包を始める前に電話しろ。段ボールを何箱も積み上げてから断られるのが、いちばんきつい。
公式が自分で「在庫過多」と書いている
ここが、この記事でいちばん伝えたいところだ。低い評価の口コミが言っていることの理由が、実は公式ページに書いてある。しかも、かなりはっきりした言葉で書いてある。
断っておくが、隠されたページを探し当てたわけじゃない。CD買取のページを開いたら、普通に書いてあった。読んでいる人が少ないだけだ。順に見ていく。
一部のジャンルは、買取を制限している
現在、在庫過多により一部買取を制限させて頂いているジャンルがございます
出典:エコストアレコードの公式サイト CD買取ページ(2026年8月30日確認)。どのジャンルが対象かまでは書かれていない。時期によって変わるものだから、それは当然だ。
だが送る側にとっては大きい話だ。自分の盤が制限中かどうかは、聞かないと分からないということだからだ。ページを何度読み返しても、そこには書かれていない。
同じタイトルの複数枚は、買取を断っている
同じページに、もうひとつ条件が書かれている。こちらは枚数やジャンルとは別の軸の話で、箱に詰める前の作業に直結する。これも申し込む前に知っておきたい。
同じタイトルの複数枚商品は買取はお断りしております
これは遺品整理やコレクション整理で効いてくる条件だ。同じ盤を何枚も持っている人は、レコード好きなら珍しくない。買い直した記憶がないまま増えていたりする。
送る前にダブりを抜いておく。それだけで返送される点数が減って、着払いのリスクも下がる。手間としては軽いほうだ。
公式は「安くなる盤」の条件まで、自分で書いている
在庫過多の話には続きがある。公式サイトには「少しでも高く売るために」というページがあって、そこにもっと踏み込んだことが書かれていた。
正直、驚いた。買取業者が自分のサイトで、ここまで書くのは珍しい。どういう盤なら安くなるかを、条件付きで並べているんだ。
値段がつかない盤、安くなる盤、高くなる盤
公式は買取額を3つに分類していた。まずは、値段がつかないものから。ここは想像どおりだと思うが、基準がはっきり書いてあること自体が珍しい。
状態不良、再生不可のレコード
問題は次だ。買取額が安くなるものとして、こう書かれている。3行あるので、面倒でも全部読んでほしい。ここに、低い評価の理由がほぼ全部詰まっている。
発売当時、高い人気ゆえに大量に製造され流通した/現在もなお中古市場で同じものが溢れている/不人気のため安価でも販売しにくい(民謡や小唄、演歌、全集シリーズもの、カラオケ、ムードミュージック など)
そして買取額が高くなるもの。こちらはちょうど逆の条件が並んでいて、読み比べると輪郭がはっきりする。安いほうと見比べながら読んでくれ。
発売当時、アーティストが無名であり少量しか製造されなかった/希少なものであるため、現在になり人気が高まったが中古市場では滅多に見かけない/人気があるアーティストや作品のため高い金額で買取できる/保存状態が良い人気のあるレコード
出典:いずれもエコストアレコードの公式サイト「少しでも高く売るために」(2026年8月30日確認)
「当時売れた盤ほど安い」という、直感と逆の話
もう一度、安くなる条件の1行目を読んでほしい。「発売当時、高い人気ゆえに大量に製造され流通した」とある。ここを読み飛ばすと、話が通じなくなる。
ここが多くの人の期待と正面からぶつかる。当時ヒットした盤ほど、買取額は下がると、公式が自分で書いているわけだ。売れた盤が高いはずだ、という直感とは真逆になる。



え、待って。うち有名なやつしかないんだけど。売れてた盤のほうが高いんじゃないの?



逆なんだ。売れた盤は世の中に何万枚もある。中古屋の棚にも、もう並んでる。だから買う理由がない。
そして押し入れから出てくるのは、たいてい当時売れた盤だ。じいさんが買ったのも、親父が集めたのも、その時代のヒット作が中心になる。
公式が挙げているジャンルも見てほしい。民謡、小唄、演歌、全集シリーズ、カラオケ、ムードミュージック。実家の押し入れに、心当たりはないか。
この3分類は、公式が公開している判断基準だ。つまり送る前に、自分の箱がどちら側かをある程度は見当をつけられる。全集ものと演歌が大半なら、期待値は下げておいたほうがいい。
低い評価の口コミと、きれいに噛み合っている
ここで最初の話に戻る。低い評価の投稿には、需要がないと言われた、値がつかなかった、という趣旨のものが並んでいた。あれには、ちゃんと理由があったわけだ。



それって単に安く見られてるだけじゃないの? 素人だと思われてさ。
俺も昔はそう思っていた。だが楽器店で査定する側に立ってみて、考えが変わった。そんな単純な話じゃなかったんだ。値付けには値付けの理屈がある。
買取額の上限を決めているのは、売値のほうだ。その店がいくらで売り切れるかが先にあって、買値はそこから逆算される。
売値が読めない商品は、買値も上げられない。在庫過多と公式が書いているジャンルは、まさにその状態にある。悪意の話ではなく、棚の話だ。どの店でも同じことが起きる。
だから同じ盤でも、出す店と時期で結果が変わる。査定額は知識で変わる、というのはそういう意味だ。運やタイミングだけの話ではない。
逆に言えば、需要のあるジャンルをまとまった量で持っている人には、この店は噛み合う。実際、高評価の投稿はきれいにそこへ集まっていた。偶然ではないと思う。
まとまった量があるなら、ここは選択肢に入る
条件を全部並べたうえで言う。LPが10点以上あって、ジャンルが偏りすぎていないなら、エコストアレコードは十分に候補になる。ここまで書いてきたのはそのためだ。
レコード専門で30年以上、宅配・出張・店頭の3つを自社で持っている会社は、そう多くない。査定だけ受けて断ることもできる。
CD・DVD・カセットが混ざっているなら、話が変わる
押し入れから出てくるのは、レコードだけじゃない。CDの塔があり、カセットの箱があり、下手をするとオープンリールまで出てくる。全部まとめて処理したいのが人情だ。
ここが、エコストアレコードと他の宅配買取専門店とのいちばん大きな差になる。箱に何を入れられるかで、選ぶ店のほうが変わってくる。先に条件を確認しておこう。
CDは50点以上で送料無料。出張は200枚前後から
CD買取のページには、レコードとは別の数字が書いてある。品目ごとに条件が違うので、混ぜて覚えないほうがいい。ここを混同すると、条件を満たしたつもりで外れる。
CDなら50点以上から送料無料で査定いたします
出典:エコストアレコードの公式サイト CD買取ページ(2026年8月30日確認)。宅配と出張で条件を並べると、こうなる。
- LPレコード——宅配は10点以上/出張(東京23区)は100点以上
- EPレコード・CD——宅配は合わせて50点以上/出張はCD200枚前後
ここで効いてくるのが、さっきの「いずれか」の条件だ。LPが10点あれば送料無料の条件はすでに満たしている。その箱にCDを足しても問題はない。
公式が挙げている取扱品目は、レコード・CD・DVD・カセットテープ・オープンリール・オーディオ機器・楽器・音楽書籍。かなり幅が広いほうだ。
宅配専門店には、CDを扱っていないところもある
比較対象として、レコードの宅配買取専門店であるビーレコードの査定対象を見てみた。公式のよくある質問に、品目の一覧が載っている。
- LPレコード/シングルレコード/12インチシングル/EPレコード/SPレコード/ソノシート
- カセットテープ/レコードプレーヤー/オーディオ機器(レコード関係)/アーティストグッズ
出典:ビーレコードの公式サイト よくある質問(2026年8月30日確認)。気づいたか。カセットは入っているのに、CDがない。DVDもない。



え、じゃあCD混ぜて送ったらどうなるの? 勝手に捨てられたりする?



だから送る前に品目の一覧を見比べろって話だ。箱に何が入るかで、選ぶ店のほうが変わる。逆じゃない。
レコードだけならどちらを選んでもいい。だがCDが混ざるなら、扱っている側を選ぶほうが早い。仕分けの手間も省けるし、送る箱も1つで済んで送料の心配もない。
オーディオ機器や楽器も一緒に見てもらえる
エコストアレコードは、オーディオ機器と楽器も取扱品目に入れている。実際、オーディオを一緒に買い取ってもらったという投稿も口コミにあった。
ただし機器は機器で専門の業者がある。台数が多いなら分けたほうがいい場面もあるので、そのあたりは別記事にまとめてある。迷ったら先にそちらを見てほしい。
俺は昔、祖父の遺品の真空管アンプを「古くて値段つきません」と言われて、そのまま置いてきたことがある。あれは店を間違えただけだった。
買取価格は公開されている。ただし条件付きだ
もうひとつ、調べていて見つけたものがある。公式サイトが買取価格のリストを公開していることだ。これは素直に評価できる点だと思う。
買取業者で金額を出しているところは、そう多くない。ただその金額にも条件が付いているので、そこまで含めて読む必要がある。
ジャンルを絞った買取価格リストが公開されている
確認できたのは、HR/HM(ハードロック・ヘヴィメタル)の国内盤に絞った買取価格のリストだ。16件ほどが並んでいた。ジャンルを絞っているのが特徴だと言える。
| 項目 | 内容 |
| 掲載ジャンル | HR/HM(国内盤) |
| 掲載件数 | 約16件 |
| 提示価格の幅 | 1,000円〜15,000円 |
| 付いている条件 | 規定の品番・帯・インサート等がすべて揃っている場合 |
出典:エコストアレコードの公式サイト 買取価格リストのページ(2026年8月30日確認)。金額は変動するので、必ず最新のページを見てほしい。
リストにはこう注記されている。提示された価格は、品番・帯・インサートなどの条件がすべて揃っている場合のもので、欠けていれば評価は大きく変わる、と。
これも「送料無料」とまったく同じ構造をしている
気づいただろうか。大きく金額が書いてあって、その下に条件が付いている。送料無料の話とまったく同じ形だ。この会社の情報の出し方には、一貫した癖がある。
帯が付いているかどうかは、レコードでは決定的に効く。帯なしと帯ありでは扱いが変わるのは、この世界では常識の部類だ。だから条件として明記されている。
帯、インサート、ライナーノーツ。邪魔だからと抜いてしまう人が本当に多い。俺も昔やった。ギターの保証書と純正ケースを捨てて、後から泣いた口だ。付属品は全部そのまま送ってくれ。
公式の「少しでも高く売るために」にも、付属品と保存状態のことが書かれていた。会社が言っているうちが花だ。素直に聞いておいたほうがいい。
LP10点に満たないなら、別の窓口を当たったほうが早い
ここまで読んで「うちは10枚もないな」と思った人へ。この章はあなたのために書いている。読み飛ばさないでほしいのは、むしろこちら側の人だ。
結論から言うと、条件を満たさないまま送るのが、いちばん損をする形になる。送らないほうがマシだったという結果すらありうる。なぜそうなるのか、順に並べる。
少量で送ると、最悪の動線にはまることがある
LPが10点未満で、EP・CDも50点に届かない。この状態で送ると何が起きるか、3段階で書いてみる。どれも公式に書いてあることの組み合わせにすぎない。
公式が示している条件は「LP10点以上」か「EP・CD合わせて50点以上」のいずれか。そのどちらも満たさない状態になる。
低い評価の口コミに並んでいたのは、まさにこの数量帯だった。在庫制限中のジャンルや、当時大量に出た盤なら、なおさら厳しくなる。
通常査定は一部返却ができない。納得できなければ全部返してもらうことになり、その送料は自己負担になる。
売れず、手元にも戻らず、送料だけ残る。これが一番避けたい形だ。しかも一度動き出すと止められない。
断っておくが、これはエコストアレコードが悪いという話じゃない。条件を満たさない窓口に持っていっただけの話だ。窓口を変えれば結果も変わる。
レコード1枚から送れる宅配専門店がある
少量なら、最初から下限のない店に出したほうが早い。同じレコードでも、受け入れる設計になっている店とそうでない店がある。ビーレコードの公式には、こう書いてある。
レコード1枚から無料でお申し込みいただけます。
お品物をお送りいただく際の送料はかかりません。無料でご利用いただけます。査定結果にご納得いただけずご返却となった場合は、その際の送料(返送料)をお客様負担とさせていただいております。
出典:いずれもビーレコードの公式サイト よくある質問(2026年8月30日確認)
枚数の下限がない。送料と振込手数料は無料で、査定は到着後およそ4営業日という記載になっている。少量を試しに出してみるには、たしかに向いている。
返送料が自己負担なのは、こちらも同じだ。一部だけ返してもらうこともできない。ただビーレコードは「ご返却確定前に弊社からご返送料をご案内いたします」と明記していて、金額を知ってから決められる。ここは親切だと思う。
出張と店舗はやっていない。公式のよくある質問に「出張買取は行っておりません」「店舗買取は行っておりません」とはっきり書いてある。宅配一本の店だ。
運営は株式会社山徳、石川県公安委員会許可 第511010007835号(2026年8月30日確認)。会社名も許可番号も公式に出ている。
出張で来てほしいのに、条件から外れる人へ
もうひとつ、行き場を失いやすい人がいる。家から出したくないが、LP100点もないという人だ。数は少ないのに、運び出すのがきついというケースは実際に多い。
あるいは東京23区でも関東地方でもない地域に住んでいる人。エコストアの出張は、電話で聞くまで来てもらえるか分からない。この場合の選択肢を書いておく。
出張と店舗に絞った窓口がある
福ちゃんは、レコードについては宅配をやっていない。そのぶん出張と店舗に絞っている。得意分野がはっきり分かれているわけだ。公式にもはっきり書かれている。
宅配買取をすることが不可能でございます。出張買取か店舗買取をご利用ください。
出張料・査定料・キャンセル料 完全無料
出典:いずれも福ちゃんの公式サイト レコード買取ページ(2026年8月30日確認)。枚数の下限は書かれていなかった。
出張料・査定料・キャンセル料が無料と明記されている点は、少量の人にとって判断材料になる。呼ぶだけ呼んで断る、が成立するからだ。
- 店舗があるのは10都道府県(2026年9月17日確認)。「全国どこでも」とは書かれていないので、呼ぶ前に確認する
- 大阪府公安委員会許可 第621060140991号(2026年8月30日確認)
- 詳細は福ちゃんのレコード買取の評判にまとめてある
出張を呼ぶ前に、やっておくこと
家に人を上げる以上、最低限の準備はしておいたほうがいい。俺は一度、はっきり怖い思いをしたことがある。あれ以来、呼ぶ前に必ず調べるようにしている。
「高額買取保証」を掲げる業者を呼んだら、査定士が部屋を見回して「貴金属とかもありませんか」と2回聞いてきた。あの時の空気は今でも覚えている。
- 訪問買取トラブルの業者名はどこで調べるか——呼ぶ前に公的リストで調べる方法
- 査定だけで断れるのか——断り方に不安があるなら先に読んでおく
FTF株式会社とは何者か。公式と公的な記載で確認した
口コミの前に、会社を見る。俺はこの順番を崩さないようにしている。点数は主観だが、会社概要は主観じゃないからだ。まずは書いてあることを確認する。
会社概要のページを開いたら、思っていたより情報が出ていた。ここは素直に良いと思う。書いていない会社のほうが、この業界にはずっと多いからだ。順に確認していく。
創業1994年6月。「買取歴30年以上」は裏が取れる
検索すると「買取歴30年以上」という説明をよく見かける。ただの宣伝文句なのか、それとも根拠があるのか。気になったので、会社概要のページで確かめてみた。
| 項目 | 記載内容 |
| 会社名 | FTF株式会社(FTF INC.) |
| 設立 | 2001年6月11日(創業1994年6月) |
| 代表者 | 代表取締役 田中瞬 |
| 所在地 | 東京都渋谷区松濤1-4-9-B1 |
| 資本金 | 4,999万円 |
| 事業内容 | フェイスレコード渋谷店、エコストアレコードの管理運営、中古レコード・CD・書籍・オーディオの売買、輸出入貿易事業、海外EC事業、遺品査定 ほか |
出典:エコストアレコードの公式サイト 会社概要(2026年8月30日確認)。創業1994年6月なら、2026年で32年になる計算だ。
公式トップの「レコード買取歴は30年以上」とも整合する。累計買取枚数2,000万枚超という数字も公式トップに記載があり、公表値として扱っていい。
検索結果の要約などで見かける「独自の相場データベース」は、2026年8月30日時点の公式サイトでは確認できなかった。「世界中に販売チャネル」も同じ。ただし会社概要には「輸出入貿易事業、海外EC事業」という記載がある。
確認できなかったからといって、存在しないという意味ではない。俺が確認できたのはここまでだ、という話にすぎない。書いていないことを責めるつもりもない。
事業内容に「フェイスレコード渋谷店」とあるのも見逃せない。同じ会社が実店舗も持っているということだ。買った盤を売る出口がある。
古物商許可は3件ある
会社概要には古物商許可番号が並んでいた。1つだと思って眺めていたら、3つ書いてあった。見落としそうになったので、そのまま書き写しておく。
- 東京都公安委員会 第303310107001号
- 神奈川県公安委員会 第452520011544号
- 栃木県公安委員会 第411020001869号
出典:エコストアレコードの公式サイト 会社概要(2026年8月30日確認)。3件あるのは、別に不自然なことじゃない。古物商の許可は営業所を置く都道府県ごとに必要になるからだ。
むしろ番号を全部載せている会社のほうが少ない。番号が書いてあるかどうかは、最初に見る場所だと俺は思っている。
住所が3種類出てくる
調べていて引っかかったのが住所だった。同じ番地なのに、末尾の表記が3通りある。どれかが間違いというより、参照先によって違う、というのが正確なところだ。
- 公式 会社概要:松濤1-4-9-B1
- 公式 店舗ページ:松濤1-4-9 サンエルサ101
- クチコミサイトの掲載情報:松濤1-4-9 サンエルサ106
いずれも2026年8月30日時点の記載だ。同じ建物の別区画と読むのが自然だが、断定はしない。俺は現地に行っていないし、行かずに書けることには限りがある。
読者にとっての意味はひとつしかない。持ち込む前に、電話で場所を確認するということだ。レコードを抱えて往復するのは、想像よりきつい。
持込は渋谷の1店舗。予約を勧めている
持込買取についても確認した。ここも「対応しています」の一言では足りない部分がある。特に、遠方から持ち込むつもりの人は先に読んでおいてほしい。
持込のご予約をお受付させていただきます。状況により当日の査定が難しい場合もございますので、お電話での確認をお願いいたします。
出典:エコストアレコードの公式サイト 持込買取ページ(2026年8月30日確認)。営業時間は11:00〜20:00・年中無休と記載されている。
「店頭対応あり」=「ふらっと持ち込める」ではない。これは中古楽器店でもよくある勘違いで、俺も何度か無駄足を踏んだことがある。



年中無休って書いてあったら、いつ行ってもいいのかと思っちゃいます。



店が開いているのと、その日に査定できるのは別の話だからな。電話1本で防げる失敗は、防いでおけ。
送る前に、家で確認できる5つ
ここまでの内容を、チェックリストに変えておく。この章だけ読んでも動けるようにしたつもりだ。ブックマークして、箱詰めの前に開き直してくれてもいい。
全部やっても30分はかからない。段ボールに詰め始める前に、ここを通ってくれれば十分だ。順番も、上から順でいい。1つずつ潰していこう。
- 枚数を数える——LP10点以上か、EP・CDが合わせて50点以上か。どちらか満たしているか
- ジャンルを確かめる——演歌・全集もの・カラオケが大半なら期待値を下げる。制限中かは電話で聞く
- 査定の種類を決める——通常査定(数日・一部返却不可)か、コレクター査定(2週間)か
- 返送料を想定する——全部返してもらう場合は着払い。箱のサイズと距離で変わる
- 付属品とダブりを整理する——帯・インサートは必ず同梱。同じタイトルの重複は抜く
一番損をするのは「送料無料」の4文字だけ見て送ることだ
俺が祖父の真空管アンプを手放したとき、やらなかったのはこれだった。価値を確かめる前に、渡してしまった。
「古くて値段つきません」と言われて、そういうものかと思った。後から市場の取引価格を知って、しばらく立ち上がれなかった。あれは今でも夢に出てくる。



あのアンプは今でも夢に出る。持って帰るという選択肢が、あの時の俺の頭になかっただけなんだ。
あれは店が悪かったんじゃない。調べずに持っていった俺の問題だった。今ならはっきり分かる。あの日、持って帰るという選択肢が頭になかっただけの話だ。
レコードも同じだ。上の5つを確認するだけで、結果は変わる。30分の手間を惜しむと、箱ごと戻ってくることになる。急ぐ理由なんて、たいていない。
出張を選ぶなら、知っておくべき法律の話
ここは短く済ませる。制度の詳しい話は別の記事に譲る。ただしレコードを売る人にとっては、見過ごせない話が1つだけあるので、そこだけ書いておく。
出張買取は、法律では「訪問購入」と呼ばれる。クーリング・オフの定めがあって、消費者庁が制度の説明を出している。まずはその原文を見てほしい。
法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、相手方は事業者に対して、書面又は電磁的記録により申込みの撤回や契約の解除(クーリング・オフ)をできます。
出典:消費者庁 特定商取引法ガイド「訪問購入」(2026年8月30日確認)
起算日は契約日でも買取成立日でもなく、書面を受け取った日だ。ここを間違えて書いている記事をよく見かけるので、覚えておいて損はない。
ただし、レコードとCDは対象外だ
問題はここからになる。訪問購入のルールには、適用されない品目が政令で決められている。読みにくいが、原文を見てもらったほうが早い。
第三十四条 法第五十八条の四の政令で定める物品は、次に掲げる物品とする。一 自動車 二 家庭用電気機械器具(携行が容易なものを除く。) 三 家具 四 書籍 五 有価証券 六 レコードプレーヤー用レコード及び磁気的方法又は光学的方法により音、影像又はプログラムを記録した物
出典:e-Gov法令検索 特定商取引に関する法律施行令 第三十四条(2026年8月30日確認)
六号を読んでほしい。「レコードプレーヤー用レコード」、そして光学的方法で音を記録した物——つまりCDやDVDが、名指しで並んでいる。



え、レコードだけ法律の対象外なんですか。全然知りませんでした。
レコードの出張買取では、クーリング・オフができない。国民生活センターも、同じことをもっと平たく書いている。
二輪以外の自動車、家具、大型家電、本・CD・DVD・ゲームソフト類、有価証券は訪問購入の規定の適用外のため、クーリング・オフできません。
出典:国民生活センター 消費者トラブルFAQ(2026年8月30日確認)
後から取り消せない、ということだ。その場で納得できなければ、その場で断る。査定士が帰ってからでは戻せない。これはどの業者を選んでも変わらない、レコードという品目の話だ。
訪問買取そのものの注意点は、出張買取はやばい?安全な使い方と訪問買取で自分が持っている権利で詳しく書いた。ここでは深追いしない。
よくある質問
調べる過程で実際に確認できたことだけを書く。確認できなかったことは、確認できなかったと書いておく。そのほうが、読む側にとっては役に立つはずだ。
すべて2026年8月30日時点の情報になる。買取の条件は変わることがあるので、申し込む前に必ず最新のページを見てほしい。ここは特に注意して読んでくれ。
- エコストアレコードの評判は悪いんですか?
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3媒体62件を数えた結果は、星1が30件、星4と星5が合わせて20件、星3は1件でした。両端に割れていて、平均点に近い体験をした人がほとんどいません。投稿に書かれている枚数を見ると、数百枚を出した人の評価が高く、数十枚の人が低い傾向があります。悪いというより、噛み合う人と噛み合わない人がはっきり分かれる、と読むのが実態に近いです。
- 何枚から送料無料になりますか?
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公式には「LPレコード10点以上、EPレコード,CD50点以上のいずれかを満たしていれば、送料無料の宅配買取のお受付が可能です」と書かれています。両方そろえる必要はなく、どちらか片方で条件を満たします。カセットやオープンリールが50点の数に入るかどうかは、公式ページからは読み取れませんでした。
- 値段がついた分だけ売って、残りは返してもらえますか?
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査定の種類によります。公式のよくある質問に「通常査定をご利用の場合は、一部返送はお受付しておりません」とあります。通常査定なら全部売るか全部返すかの二択で、コレクター査定なら一部返送ができます。全部返す場合はどちらも着払いです。申し込みの時点で選ぶ項目なので、先に決めておいてください。
- 演歌やカラオケのレコードでも買い取ってもらえますか?
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公式が「買取額が安いもの」として挙げているのは、発売当時に大量生産されたもの、中古市場に溢れているもの、そして民謡・小唄・演歌・全集シリーズ・カラオケ・ムードミュージックなどです。また「在庫過多により一部買取を制限させて頂いているジャンルがございます」という記載もあります。買い取れないという意味ではありませんが、期待値は下げて臨んだほうがいいです。
- 出張買取は全国に来てくれますか?
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公式の出張買取ページの表では、東京23区内はLPレコード100点以上、関東地方は200点以上です(2026年9月17日確認)。同じページに「日本全国対応」とある一方、「お住まいの地域によってはご対応難しい場合がございます」ともあります。全国どこでも来るとは言い切れないので、梱包を始める前に電話で確認してください。
- CDやカセットも一緒に送れますか?
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公式が挙げている取扱品目は、レコード・CD・DVD・カセットテープ・オープンリール・オーディオ機器・楽器・音楽書籍です。CDについては「CDなら50点以上から送料無料で査定いたします」という記載もあります。ただし「同じタイトルの複数枚商品は買取はお断りしております」とあるので、ダブりは抜いてから送ったほうがいいです。
- 店舗に直接持ち込めますか?
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渋谷区松濤に持込買取の窓口があり、営業時間は11:00〜20:00・年中無休と記載されています。ただし公式は「持込のご予約をお受付させていただきます。状況により当日の査定が難しい場合もございますので、お電話での確認をお願いいたします」と案内しています。予約なしで行くと、その日に査定してもらえないことがあるという意味です。
まとめ:分かれ目は「良い店か」ではなく「あなたの枚数」だった
長くなったので、最後に全部畳んでおく。この記事は結局、ひとつのことしか言っていない。業者の善し悪しを判定する記事ではなかった、ということだ。
62件の口コミを数えて、公式の条件を全部読んで、行き着いた先はここだった。分かれ目を作っていたのは、店ではなく箱の中身のほうだ。
枚数で決まる、4つのルート
手元の枚数を数えれば、進む先はだいたい決まってしまう。表にしておくので、自分がどこに当たるか見てほしい。迷ったら、少ないほうに寄せて考えるといい。
| 手元の量 | 向いている窓口 | 根拠 |
| LP10点未満/EP・CDも50点未満 | 1枚から送れる宅配専門店 | エコストアの送料無料条件から外れる |
| LP10点以上、またはEP・CD50点以上 | エコストアレコードの宅配 | 送料無料の条件を満たす。CD・DVDも同送できる |
| LP100点以上・東京23区 | エコストアレコードの出張 | 公式の出張条件に入る |
| 量は少ないが家から出したくない | 出張・店舗に絞った窓口 | エコストアの出張は枚数条件から外れる |
どこが優れているという話じゃない。窓口ごとに、入れる人の条件が違うというだけの話だ。自分の箱の中身に合う窓口を選べば、それでいい。順番を間違えないことだ。
そして、どのルートを選んでも変わらないことが1つある。帯とインサートは絶対に捨てるな。ここだけは共通だ。
それでも最後に効いてくるのは、盤の中身だ
枚数の話ばかりしてきたが、最後にもうひとつ。公式が「在庫過多により一部買取を制限」と書いていたことを思い出してほしい。
枚数の条件を満たしても、棚が埋まっているジャンルなら結果は伸びない。逆に少なくても、需要のある盤なら話は変わってくる。



だから電話で聞け、と何度も書いた。段ボールを閉じる前なら、まだ選び直せる。送ってからでは遅い。
俺は祖父のアンプで一度やらかしている。調べる前に手放した。あの後悔だけは、あんたに味わわせたくない。
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だから、まずは数えるところからだ。LPが10点あるかどうか。それが最初の分かれ道になる。数えるだけなら、今日のうちに終わる作業だ。
査定だけ受けて断ることもできる。数えて、電話して、それから決めればいい。順番さえ守れば、大きく外すことはない。俺の屍を越えてくれ。

