【3社比較】ヤマハピアノ買取相場を型番別に全部並べた結果がこれだ

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ピアノの屋根を、そっと持ち上げたんじゃないか。

埃をかぶった一番上の板を開けて、金色のフレームの右上に刻まれた文字を、スマホのメモに写した。「U1H」とか「U3A」とか、意味のわからない英数字を。それでここに辿り着いた。違うか?

もしそうなら、あんたはもう十分に慎重な側の人間だ。世の中には、型番を確認しないまま電話をかけて、来た人が言った金額をそのまま受け入れる人のほうが圧倒的に多い。

先に自己紹介をしておく。俺はピアノの査定士じゃない。元楽器店のスタッフで、中古楽器の買取査定を数百件やってきた側の人間だ。つまり「買い叩く側」の事情を知っている。そして自分でも売却で盛大にやらかした。祖父の遺品のアンプを「古くて値段つきません」の一言でタダ同然で手放して、後日その機種の取引価格を知って愕然としたことがある。あの時の胃の底が冷たくなる感じは、20年経った今でも思い出せる。

だから、この記事では最初に結論から言う。

  • ヤマハピアノの買取相場は、年式ではなく型番ごとに公表されている
  • ただし同じ型番でも、公表している金額は社によって食い違う。桁が違うケースもある
  • そして、買取価格がマイナスで公表されている型番も実在する

3つ目で手が止まったなら、それが正しい反応だ。値がつくどころか、費用がかかる型番がある。これはネットの噂じゃない。ヤマハの子会社が公式サイトに書いている。

この記事でやることは一つだけだ。3社が公表している相場を、並べてそのまま見せる。当サイトが「あなたのピアノは◯円です」と査定するわけじゃない。買取事業者は自社の数字しか出せないが、俺は第三者だから全部並べられる。並べると、見えてくるものがある。

あらかじめ言っておく。この記事に「高く売れます」という言葉は最後まで出てこない。俺が書けるのは、各社が実際に公表している数字と、その読み方だけだ。それで十分だと思っている。

目次

ヤマハピアノの買取相場は、年式ではなく「型番」で公表されている

まず押さえてほしいのは、各社が公表しているのは「1985年製ならいくら」という形式じゃない、ということだ。「U3Aならいくら」という型番単位で公表されている

理由は単純で、ピアノは同じ型番が何年も、長いものだと十年近くにわたって作り続けられるからだ。型番が決まれば、製造年の範囲も自動的に決まる。だから型番のほうが価格の基準単位として扱いやすい。

たとえばU1Hというモデルは、買取王子とピアノ買取センターがどちらも1972年5月〜1980年9月製造と記載している(2026年8月11日確認)。8年以上作られていたわけだ。ピアノ教室や学校に大量に入った、ヤマハのベストセラー機だな。

つまり、最初にやるべきは製造年の逆算じゃなく、型番の確認だ。年式から考え始めると、遠回りになる。

型番って、屋根を開けた中に書いてある英数字のことですか?うちのは「U3H」って読めたんですけど、これで合ってます?

合ってる。それが型番だ。隣に7桁くらいの数字があっただろ。そっちが製造番号で、年式を割り出すのに使う。この2つを写真に撮っておけば、あとは表を引くだけだ。

この記事に出てくる金額の「読み方」を先に決めておく

ここが一番大事なので、表を見る前に読んでほしい。この記事に出てくる金額は、すべて各社が自社サイトで公表している数値の引用だ。当サイトが査定額を示すものじゃない。

そして金額には3つの層がある。これを混ぜて読むと、確実に判断を誤る。

金額の3つの層

①相場/業者が示す目安のこと。「このモデルならこのくらい」という見込みであって、取引の約束じゃない。

②買取実績/実際にいくらで買い取られたか。買取日つきで公開されているものがある。個体の状態も搬出条件も全部飲み込んだ後の結果だ。

③筆者の見解/俺の解釈。事実じゃない。「〜と考えられる」と書いてある部分がそれだ。

この記事では、すべての金額に「どの社が」「いつ時点で」「相場なのか実績なのか」を付けてある。面倒くさい書き方に見えるだろうが、これがないと数字は意味を持たない。逆に言えば、出典と日付のない相場表を見かけたら、その数字は話半分で見ておいたほうがいい。

それと、もう一つ。相場は動く。帝国データバンクの楽器店市場動向調査(2023年公表・2022年度実績)を読むと、新品が売れた楽器が中古市場でどうなるかは単純じゃないことがわかる。同調査では販売店側の声として「エレキギターは中古販売の在庫がやや多い」と報告されている。新品が話題になれば中古も上がる、という単純な動きはしないということだ。上にも下にも動く。だから価格表を見た日と査定日がズレれば、金額は変わりうる。

出典:帝国データバンク「楽器店市場動向調査(2023年)」(2026年8月11日確認)

ヤマハピアノ買取相場・型番別一覧【3社の公表値/2026年8月11日確認】

待たせた。ここからが本体だ。自分の型番を探してくれ。

ベースにしているのはピアノワンが公開している型番別の参考買取価格一覧表(同社表記で2026年7月1日更新、当方の確認日は2026年8月11日)だ。200型番以上が載っている。そこに、買取王子とピアノ買取センターが公表している数値を並べた。

先に断っておく。マイナスの数字が出てくるが、丸めずにそのまま載せている。それが公表されている姿だからだ。意味は後の見出しで詳しくやる。

Uシリーズ(U1・U2・U3・U10・U30・U100・U300)の買取相場

ヤマハのアップライトで最も台数が多い主力シリーズだ。日本の家庭にあるヤマハのアップライトは、かなりの割合がここに入る。

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型番製造年ピアノワン公表相場買取王子/ピアノ買取センター公表相場出典・確認日
U1E-20,000〜-40,000円ピアノワン/2026.8.11
U1F-15,000〜-35,000円ピアノワン/2026.8.11
U1G1971/3〜1972/5-5,000〜-20,000円約85,000円/85,000円3社/2026.8.11
U1H1972/5〜1980/95,000〜25,000円約81,000円/81,000円3社/2026.8.11
U1M20,000〜40,000円ピアノワン/2026.8.11
U1A1982/12〜1987/335,000〜65,000円約13,000円/130,000円3社/2026.8.11
U2F-15,000〜-35,000円ピアノワン/2026.8.11
U2H-5,000〜15,000円ピアノワン/2026.8.11
U3G1,000〜15,000円ピアノワン/2026.8.11
U3H1972/4〜1980/910,000〜60,000円約118,000円/118,000円3社/2026.8.11
U3M90,000〜120,000円ピアノワン/2026.8.11
U3A1982/12〜1987/2150,000〜185,000円約176,000円/176,000円3社/2026.8.11
U5H-10,000〜10,000円ピアノワン/2026.8.11
U5AS35,000〜60,000円ピアノワン/2026.8.11
U10BL45,000〜70,000円ピアノワン/2026.8.11
U10A90,000〜130,000円ピアノワン/2026.8.11
U30BL170,000〜200,000円ピアノワン/2026.8.11
U30A1990/4〜1994/3260,000〜290,000円約200,000円/200,000円3社/2026.8.11
U30Wn140,000〜170,000円ピアノワン/2026.8.11
U100130,000〜165,000円ピアノワン/2026.8.11
U100SX135,000〜165,000円ピアノワン/2026.8.11
U300250,000〜300,000円ピアノワン/2026.8.11
U300S250,000〜280,000円ピアノワン/2026.8.11
U300SX220,000〜250,000円ピアノワン/2026.8.11

気づいたと思うが、U1E・U1F・U1G・U2F にマイナスがついている。ピアノワンの表ではそう公表されている。これは「買い取れないどころか、引き取りに費用がかかる可能性がある」という意味だ。詳しくは後半の見出しで扱う。今は「そういう帯が実在する」とだけ頭に入れておいてくれ。

そしてU1Aの列。買取王子が約13,000円、ピアノ買取センターが130,000円。同じ型番だ。ここは記事の中盤でまるごと一つの見出しを使って扱う。

UX・YUX・YU・YUSシリーズの買取相場

UXは背面にX型の支柱を持つモデルで、ピアノ買取センターは「中古でも非常に人気の高いモデル」「とても丈夫な作り」と解説している(2026年8月11日確認)。YU・YUSはより新しい世代だ。

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型番製造年ピアノワン公表相場買取王子/ピアノ買取センター公表相場出典・確認日
UX1975/5〜1980/940,000〜70,000円約245,000円/245,000円3社/2026.8.11
UX180,000〜120,000円ピアノワン/2026.8.11
UX280,000〜110,000円ピアノワン/2026.8.11
UX3180,000〜220,000円ピアノワン/2026.8.11
UX5260,000〜300,000円ピアノワン/2026.8.11
UX10BL100,000〜140,000円ピアノワン/2026.8.11
UX10A250,000〜290,000円ピアノワン/2026.8.11
UX30BL230,000〜270,000円ピアノワン/2026.8.11
UX30A340,000〜370,000円ピアノワン/2026.8.11
UX100310,000〜350,000円ピアノワン/2026.8.11
UX300400,000〜450,000円ピアノワン/2026.8.11
UX500500,000〜580,000円ピアノワン/2026.8.11
YUX1980/9〜1982/1290,000〜130,000円約245,000円/245,000円3社/2026.8.11
YUS60,000〜90,000円ピアノワン/2026.8.11
YUA80,000〜110,000円ピアノワン/2026.8.11
YU1200,000〜230,000円ピアノワン/2026.8.11
YU3200,000〜380,000円ピアノワン/2026.8.11
YU5370,000〜420,000円ピアノワン/2026.8.11
YU10250,000〜290,000円ピアノワン/2026.8.11
YU11380,000〜420,000円ピアノワン/2026.8.11
YU30400,000〜450,000円ピアノワン/2026.8.11
YU33480,000〜520,000円ピアノワン/2026.8.11
YU50450,000〜500,000円ピアノワン/2026.8.11
YUS1450,000〜500,000円ピアノワン/2026.8.11
YUS3530,000〜580,000円ピアノワン/2026.8.11
YUS5600,000〜670,000円ピアノワン/2026.8.11

この帯を見ていると、新しいモデルほど高い金額で公表されている傾向は読み取れる。YUSシリーズは比較的新しい世代で、ピアノワンの表では上位に位置している。「新しければ高い」という直感が、ここでは概ね成り立っているわけだ。

ただし、UXとYUXの行を見てくれ。ピアノワンと他2社で、同じ型番なのに評価がまるで違う。この話は次の次の見出しでやる。

W・MC・M・MX・SX・HQ・bシリーズの買取相場

ここが、他のどのサイトも数字を出していない型番群だ。

Wシリーズは木目調の外装を持つモデル、MC・MX・SXは普及モデル、HQは消音機能などを備えた世代、bシリーズは近年のモデルだ。性格の違うシリーズが混在しているので、金額の幅も大きい。

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型番ピアノワン公表相場型番ピアノワン公表相場
W1011,000〜20,000円MC101-30,000〜-50,000円
W101B5,000〜25,000円MC201-15,000〜-30,000円
W10210,000〜65,000円MC202/203/204-20,000〜-40,000円
W102B60,000〜100,000円MC3015,000〜20,000円
W103-10,000〜5,000円MC10BL10,000〜30,000円
W104-20,000〜-5,000円MC10A25,000〜45,000円
W105-10,000〜5,000円MC9035,000〜65,000円
W10620,000〜55,000円M1A/M2B/M2C-60,000〜-80,000円
W106B60,000〜95,000円M2H-30,000〜-50,000円
W107B20,000〜45,000円L101/L102-15,000〜-35,000円
W201190,000〜230,000円MX100/MX1015,000〜25,000円
W100Wn60,000〜90,000円MX200/MX20210,000〜35,000円
SX100BL5,000〜25,000円MX3005,000〜25,000円
SX100RBL5,000〜25,000円MX90RBL-5,000〜10,000円
SX101BL/SX101RBL5,000〜25,000円HQ90/HQ1005,000〜30,000円
b11370,000〜95,000円HQ30060,000〜90,000円
b113SD/b113SG280,000〜120,000円b12180,000〜110,000円
b121SG2100,000〜130,000円

出典:ピアノワン「ヤマハピアノ参考買取価格一覧表」(同社表記2026年7月1日更新/2026年8月11日確認)

この表で注目してほしいのがbシリーズだ。b113が70,000〜95,000円、b121が80,000〜110,000円で公表されている。近年のモデルなので、古い普及モデルより高い帯にいる。

一方でMシリーズやLシリーズには、大きなマイナスがついている。同じヤマハのアップライトでも、シリーズによって公表されている姿がここまで違う。「ヤマハだから大丈夫」という一括りが通用しないことが、この表を見るとよくわかると思う。

グランドピアノ(C・Gシリーズ)の買取相場

アップライトが主戦場だが、グランドを持っている人もいるだろう。主要モデルだけ挙げておく。

グランドで特徴的なのは、同じ型番でも製造年の帯ごとに別の金額が公表されている点だ。ここはアップライトと扱いが違う。

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型番製造年の帯ピアノワン公表相場
C11999〜2007550,000〜649,999円
C12007〜2012700,000〜850,000円
C1L650,000〜750,000円
C1X1,100,000〜1,300,000円
C21994〜1999550,000〜650,000円
C2X1,100,000〜1,300,000円
C31967〜197030,000〜65,000円
C31994〜1999650,000〜730,000円
C32007〜20121,000,000〜1,200,000円
C3B1971〜1979100,000〜220,000円
C3E500,000〜650,000円
C3L950,000〜1,100,000円
C3X1,650,000〜1,850,000円
C51979〜1985300,000〜400,000円
C51994〜1999800,000〜900,000円
C71967〜1975150,000〜350,000円
G1E350,000〜420,000円
G2E1971〜1985150,000〜250,000円
G3A1954〜1967-30,000〜20,000円
G3A1985〜1988300,000〜350,000円
G3E1990〜1994380,000〜450,000円
G730,000〜60,000円

同じC3でも、1967〜1970年製と1994〜1999年製で公表値がまるで違う。そしてG3Aの1954〜1967年帯にはマイナスがついている。グランドだから高い、という思い込みは捨てたほうがいい。

それともう一つ。グランドは脚を外して立てて運ぶ。搬出の難易度がアップライトの比じゃない。設置場所によっては、この表の金額から搬出条件の分が動く可能性があると考えておいたほうがいい。

表の数字が自分のピアノに当てはまるか、確かめる方法

自分の型番、見つかったか。

ただ、ここで止まってほしくない。表は出発点であって、答えじゃない。表の金額は「このモデルなら、だいたいこのくらい」という見込みであって、あんたの家にある1台を見て出した数字じゃないからだ。

実物を見た人間の数字を取りに行くところまでが、この作業のワンセットだ。型番と製造番号さえ手元にあれば、電話一本で話が進む。査定を頼んだからといって、売る義務はない。

※2026年8月時点の情報です。査定・出張・搬出の費用条件は変更される場合があるため、申し込み前に公式サイトでご確認ください。

同じ型番なのに、公表されている相場が社によって食い違う

ここからが、この記事で一番伝えたい話だ。

結論から言う。相場表は1社だけ見ても意味が薄い。同じ型番で、社によって公表している金額が桁で違うことがあるからだ。

これは買取事業者のサイトには書けない。他社の数字を並べて「食い違っている」と書けば、自社の数字の信頼性も一緒に揺らぐからだ。だから第三者の俺が書く。

U1Aは、3社で「13,000円」「130,000円」「35,000〜65,000円」に分かれている

まず、この表を見てほしい。

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型番買取王子ピアノ買取センター製造年(2社の記載)
U1A約13,000円130,000円1982/12〜1987/3
U1H約81,000円81,000円1972/5〜1980/9
U1G約85,000円85,000円1971/3〜1972/5
U3A約176,000円176,000円1982/12〜1987/2
U3H約118,000円118,000円1972/4〜1980/9
U30A約200,000円200,000円1990/4〜1994/3
UX約245,000円245,000円1975/5〜1980/9
YUX約245,000円245,000円1980/9〜1982/12

出典:買取王子「アップライトピアノの買取相場とは?」ピアノ買取センター「【ヤマハ製】中古アップライトピアノの買取相場」(いずれも2026年8月11日確認)

この買取王子について、買取カテゴリ20ページを開いて数えた。年式の条件が書いてあるのは4カテゴリだけで、書き方も統一されていなかった。買取王子の年式条件を20カテゴリで数えた記事にまとめてある。

何かおかしいことに気づかないか。

U1A以外の7型番は完全に一致している。金額も製造年もだ。1円のズレもない。製造年に至っては月単位で同じだ。

それなのに、U1Aだけが「約13,000円」と「130,000円」に分かれている。ちょうど一桁分だ。

さらに言うと、ピアノ買取センターの記事には続きがある。本文でU3Hを「118,000円」と書いておきながら、記事末尾のまとめ表では同じU3Hが「18,000円」になっている(2026年8月11日確認)。同じページの中で数字が食い違っているわけだ。

ここで俺が「買取王子の13,000円は打ち間違いです」と断言できたら話は早い。でも、断言しない。外から見ている人間に、どちらが正しいかを決める権利はないからだ。両社に確認したわけでもない。

ただ、あんたに持ち帰ってほしい結論は一つだけある。

この表から言えること

相場表に載っている数字は、人の手で作られて、人の手で入力されている。桁が一つ抜けることもある。だから「1社の表で1万3千円だったから、うちのピアノは価値がない」と結論を出すのは、あまりにも早い。

U1G・U1H・UXは「約8万円」と「マイナス」に分かれている

桁の話だけなら、入力ミスで説明がつく。だが説明がつかないものもある。

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型番買取王子・ピアノ買取センターピアノワン確認日
U1G約85,000円-5,000〜-20,000円2026.8.11
U1H約81,000円5,000〜25,000円2026.8.11
U3H約118,000円10,000〜60,000円2026.8.11
UX約245,000円40,000〜70,000円2026.8.11
YUX約245,000円90,000〜130,000円2026.8.11
U30A約200,000円260,000〜290,000円2026.8.11
U3A約176,000円150,000〜185,000円2026.8.11

U1Gを見てくれ。片方は約85,000円で、もう片方はマイナス。プラスとマイナスだ。これは桁の打ち間違いでは説明できない。評価そのものが違うとしか言いようがない。

面白いのは、全部の型番でピアノワンが低いわけじゃないことだ。U30Aではピアノワンのほうが高い帯を公表している。U3Aはほぼ重なっている。社ごとに得意な型番と苦手な型番があるように見える。

じゃあ一番高い表を出してる会社に頼めばいいじゃん!U30Aならピアノワン、UXなら買取王子。完璧じゃね?

そこが落とし穴だ。表の数字は査定額じゃない。「表が高い会社=実際の査定も高い」にはならないんだ。理由は次で説明する。

なぜ、同じ型番で評価が割れるのか

ここは元楽器店スタッフとしての話をさせてくれ。ピアノの話に限らず、中古買取という商売の骨組みの話だ。

買取額の上限を決めているのは、その店がいくらで売り切れるかだ

これに尽きる。俺が査定カウンターの内側にいた頃、頭の中でやっていた計算はいつも同じだった。「これ、うちでいくらで売れる?」「何ヶ月で売れる?」「売れなかったら、その間どこに置いておく?」。この3つの答えが出て初めて、買値が決まる。

売値の見込みが立たない商品は、買値も上げられない。上げたら赤字になるからだ。逆に、誰にいくらで売れるかがはっきり読める商品なら、思い切って上限を上げられる。

つまり販路が違えば、売値の見込みが違う。そして売値の見込みが違えば、公表する相場も変わる。同じU1Gでも、それを買いたい客を抱えている会社と、抱えていない会社では、数字が別物になる。倉庫の空き具合や、その時点の在庫数でも変わる。

だからさっきのタケシの質問への答えはこうなる。表が高い会社が高く買うとは限らない。表はあくまで「その会社が過去の取引から作った目安」であって、あんたの1台を見た数字じゃない。

中古を買いたい人は、ちゃんといる

「そもそも中古のピアノなんて、誰が買うんだ」と思うかもしれない。数字がある。

環境省が令和7年6月に公表した「令和6年度 リユース市場規模調査報告書」によると、楽器類のリユース市場規模は1,011億円(図表124)。前回の令和3年度調査では821億円だったので、23.1%増えている(図表128)。

ここで注意してほしいのは、この金額は「消費者が中古品を買った金額」であって、買取額じゃないということだ。だから「中古楽器の市場が伸びている=高く売れる」とは言えない。俺が言えるのはここまでだ。

ただ、中古の楽器を買う人がこれだけいるという事実は事実として残る。あんたのピアノが引き取られた先には、それを弾く誰かがいる。処分するのとは違う。俺はここが結構大事なところだと思っている。

出典:環境省「令和6年度 リユース市場規模調査報告書」(令和7年6月公表)(2026年8月11日確認)

「買取相場」と「買取実績」は、まったくの別物

もう一つ、絶対に押さえてほしい区別がある。相場と実績は別物だ

相場は、業者側の見込みだ。「このモデルなら、だいたいこのくらいで動く」という予想。実績は、実際に取引が成立した結果だ。個体の傷も、調律の状態も、何階から運び出したかも、全部飲み込んだ後の数字。

同じ「円」という単位で書かれているから同じものに見える。でも意味がまるで違う。

同じ会社の中でも、相場と実績はズレている

これを証明するのに、都合のいい材料がある。ピアノワンは相場表と買取実績の両方を公開している。同じ会社の中で突き合わせられるんだ。他社と比べると「会社が違うから」で片付いてしまうが、同じ会社ならその言い訳は効かない。

見てくれ。

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型番同社の公表相場同社の買取実績買取日
U10A90,000〜130,000円1992年製・60,000円
(特に異常なし/マンション・エレベーター搬出)
2026年7月16日
U3H10,000〜60,000円1977年製・55,000円
(経年劣化程度/戸建て1階・通常搬出)
2026年7月14日
U3A150,000〜185,000円1985年製・180,000円
(白鍵に多少の変色あり/マンション・エレベーター搬出)
2026年7月12日
U10BL45,000〜70,000円1989年製・55,000円
(白鍵に歪みあり/戸建て1階・通常搬出)
2026年7月13日
UX3180,000〜220,000円1983年製・190,000円
(消音装置故障なし/戸建て1階・外階段15段搬出)
2026年7月13日
YU1200,000〜230,000円2001年製・205,000円
(スレ・小傷程度/戸建て1階・通常搬出)
2026年7月16日
W106B60,000〜95,000円1980年製・70,000円
(経年劣化の小傷あり/戸建て2階・クレーン搬出)
2026年7月11日

出典:ピアノワン「ヤマハピアノの買取実績」および「参考買取価格一覧表」(2026年8月11日確認)

一番上のU10Aに注目してくれ。

公表相場は90,000〜130,000円。でも2026年7月16日の買取実績は、1992年製で60,000円だ。相場の下限すら下回っている。しかも状態欄には「特に異常なし」と書いてある。

これは同社を批判する話じゃない。むしろ逆で、実績を隠さずに公開している会社だから、こういう突き合わせができる。多くの業者は実績を出していない。出していれば同じことが起きているだろう。

俺がここから引き出したい結論は一つだ。相場表の数字は、約束ではない。上振れることもあれば、下振れることもある。U3AやUX3、YU1のように相場の中に収まっている実績もあれば、U10Aのように外れているものもある。それが現実だ。

実績表に書かれている「搬出条件」を見落とすな

さっきの表、金額ばかり見ていなかったか。右側の状態欄をもう一度見てほしい。

  • 戸建て1階・通常搬出
  • マンション・エレベーター搬出
  • 戸建て1階・外階段15段搬出
  • 戸建て2階・クレーン搬出

実績のすべてに搬出条件が併記されている。これは偶然じゃない。業者がそこを見ているという証拠だ。

あんたの家、ピアノはどこにある?2階か。エレベーターはあるか。階段は何段だ。廊下の幅は。窓から吊るす必要はないか。

ピアノ買取センターは、ピアノ売却時によくあるトラブルとして次の2点を挙げている(2026年8月11日確認)。

クレーン作業・解体作業などの別途料金が発生する
ピアノの運送料金が査定額に含まれていない

同社はアップライトピアノの運送料金相場を約2万円としたうえで、こう書いている。「買取業者に査定額を出してもらう際は『引き取り作業の費用や運送料金は加味されている金額ですか?』と一言確認をすると良いでしょう」。

この一言、覚えて帰ってくれ。提示された金額が手取りなのかどうか。ここを確認しないまま話を進めると、当日になって認識がズレる。

ちなみにヤマハピアノサービスは公式サイトで「ピアノ買取査定額には、一般的な運搬費用が含まれています。総額表記でご安心いただけます」と公表している(2026年8月11日確認)。ピアノワンも「運送、搬出費用を差し引いた上で、お客様にお支払いする総支払額をお見積り時にご提示させて頂いております」としている。各社が公式に書いている条件だから、送る前に読める。読んでから動け。

そもそも、出張・宅配・店頭のどれで進めるかによっても手間と条件は変わる。ピアノは宅配というわけにいかないが、買取方法ごとの性格を知っておくと業者との話が早い。

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出張買取査定士が自宅に来る 宅配買取ダンボールで送る 店頭買取店舗に持ち込む
おすすめ度 S
楽器買取に最適
B A
手軽さ ◎ 自宅で完結電話1本で予約→自宅で待つだけ △ 梱包が手間梱包→発送→入金まで数日 △ 運搬が必要重い楽器を自分で運ぶ必要あり
査定スピード ◎ 最短30分〜即日その場で査定→即現金 ✕ 数日〜1週間到着後に査定→振込 ◎ 即日その場で査定→即現金
費用 無料出張料・査定料0円 無料送料・ダンボール無料の業者あり 交通費は自己負担ガソリン代・駐車場代など
大型楽器
(ピアノ・ドラム等)
◎ 最適重くても運ぶ必要なし ✕ 難しい梱包・配送のリスク大 ✕ 難しい車への積み込みが大変
小型楽器
(エフェクター等)
◎ 対応可 ◎ 最適小さいので梱包が楽 ◎ 対応可
配送時の
破損リスク
◎ リスクなし目の前で査定するため ✕ リスクあり配送中にネック折れ等の可能性 △ 自分で注意運搬時の取り扱い次第
価格交渉 ◎ しやすい対面で査定理由を聞ける ✕ しにくい電話やメールでのやり取り ◎ しやすいその場で交渉可能
キャンセル ◎ 無料納得いかなければその場で断れる △ 返送料に注意業者によっては返送料自己負担 ◎ 無料そのまま持ち帰ればOK
対応エリア 全国対応主要業者は全国出張可能 全国対応どこからでも発送可能 店舗がある地域のみ近くに店舗がないと利用不可
一度に売れる数 ◎ 制限なし何点でもまとめて査定OK △ ダンボールの数大量だと箱数が増え手間も増える △ 運べる分だけ車に積める量が上限
メリット
まとめ
・自宅にいるだけでOK
・大型楽器も対応
・その場で現金受け取り
・破損リスクゼロ
・まとめて大量に売れる
・対面不要で気楽
・忙しくても時間を選ばない
・小型楽器に向いている
・全国どこでもOK
・その場で現金受け取り
・対面で価格交渉できる
・自分のペースで持ち込める
・査定を目の前で見れる
デメリット
まとめ
・自宅に人を入れる必要あり
・日程調整が必要
・在宅している必要がある
・梱包が面倒
・配送中の破損リスク
・査定まで数日かかる
・価格交渉がしにくい
・重い楽器を自分で運ぶ
・近くに店舗がないと利用不可
・移動時間と交通費がかかる
こんな人に
おすすめ
・ギターやピアノなど大きい楽器を売りたい
・複数の楽器をまとめて売りたい
・楽に高く売りたい人
・エフェクターやマイクなど小型機材を売りたい
・人と会わずに売りたい
・近くに業者がない地域の人
・すぐ現金が欲しい
・自分の目で査定を確認したい
・近くに専門店がある人

※査定スピードは各社公式サイトの表記です(2026年8月4日確認)。実際の対応時間はエリア・時間帯・混雑状況により異なります。各業者により対応状況が異なります。詳しくは各公式サイトでご確認ください。

ピアノの場合、現実的な選択肢は出張買取ほぼ一択だ。数百キロある楽器を素人が動かすのは危険だし、そもそも運べない。だから「家まで来てもらって、その場で見てもらう」ことが前提になる。

となると、業者選びの基準も変わってくる。ピアノを専門に扱っていて、搬出まで自社で段取りできるかどうか。ここが効いてくる。

搬出まで任せられる、ピアノ専門の2社

相場表の数字じゃなく、あんたの家の搬出経路まで見たうえでの数字が要る。それを出せるのは、実際に来た人間だけだ。

ピアノの出張買取に対応していて、搬出までプロが手配する業者を置いておく。査定は無料で、その場で決める必要もない。

第1位 ピアノの買取屋さん
ピアノの買取屋さん

ピアノ買取専門だから、グランドピアノ・アップライト・電子ピアノまで適正価格で査定。20年以上前のピアノや壊れたピアノもOK。電話1本で最短当日出張、搬出費用も無料。

ピアノ専門の査定士 最短当日で出張 古いピアノもOK 搬出費用0円
第2位 七福 ピアノ買取
七福ピアノ買取

ピアノ買取業界トップクラスの高額買取で知られる七福。出張買取に特化しており、グランドピアノやアップライトピアノの搬出もプロが対応。査定から搬出まで一切費用がかからない。

高価買取に自信あり 出張買取専門 搬出はプロが対応 費用一切なし

※2026年8月時点の情報です。各社の最新情報は公式サイトでご確認ください。

型番がわからない人は、製造番号から調べられる

ここまで型番の話をしてきたが、「そもそも自分のピアノの型番がわからない」という人もいるはずだ。安心してくれ。調べられる。

STEP
アップライトは、屋根の内側を見る

本体の一番上の板を開けると、金色のフレームが見える。その右側の上部に、品番と製造番号が記されている。ピアノワンの公式Q&Aでも同じ場所が案内されている。

STEP
グランドは、鍵盤側の手前の屋根を開ける

手前の屋根を開けて、高音部側のフレーム右側を見る。ここに品番と製造番号がある。

STEP
写真を撮る。メモじゃなく写真だ

スマホで撮っておけば、何社に問い合わせても屋根を開け直さずに済む。書き写すと「BとR」「0とO」を間違えることがある。写真なら間違えようがない

ただし注意がある。ピアノワンの公式Q&Aには、指を挟むなど怪我をしないよう気をつけること、ピアノ内部には触れないこと、そしてモデルにより記載されている場所が違う場合があると書かれている(2026年8月11日確認)。無理はしなくていい。見つからなければ、業者に電話して「どこを見ればいいですか」と聞けば教えてくれる。

屋根って勝手に開けていいの?なんか壊しそうで怖いんだけど。てか重くない?

タケシ、そこは慎重でいいと思う。私も最初は怖かったもん。ゆっくり開けて、中の金属部分には触らない。それだけ守れば大丈夫だよ。

製造番号が読み取れたら、そこから製造年がわかる。型番と製造年の両方が揃えば、この記事の表を正確に引けるようになる。

番号から年代を割り出す対応表は、別の記事にまとめてある。明治から令和まで全部載せた。

ヤマハピアノの製造番号から見る製造年代と経過年数【明治から令和】

一つだけ補足しておくと、製造番号から割り出す年代には、多少の幅があると考えておいたほうがいい。同じ番号帯でも生産の切り替わり時期は前後することがあるからだ。「1985年前後」くらいの精度で捉えておけば、査定の場で困ることはない。

「40年前」「60年前」のヤマハピアノは、いくらで買い取ってもらえるのか

この質問、めちゃくちゃ多い。当サイトの検索データを見ても「40年前のピアノ 買取 ヤマハ」で入ってくる人が相当数いる。

先に答えを言う。年代だけでは答えが出ない。各社が公表しているのは型番別だからだ。だから年代を型番に変換する必要がある。

2026年8月時点で逆算すると、こうなる。

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経過年数製造年の目安該当しやすい型番
約20年前2006年前後YU・YUSシリーズ
約30年前1996年前後U30A/U300/UX100など
約40年前1986年前後U1A/U3A/U30BL世代
約50年前1976年前後U1H/U3H/UX
約60年前1966年前後W系・初期モデル

つまり「40年前のピアノ」の正体は、多くの場合U1AかU3Aだ。この記事の最初の表に戻れば、数字が載っている。

年代でざっくり見たい人向けには、ピアノ買取センターが目安を公表している(2026年8月11日確認)。

2000年代のピアノ:20万円〜40万円
1990年代のピアノ:10万円〜20万円
1980年代のピアノ:5万円〜15万円
1970年代のピアノ:0円〜10万円

ただし同社は、同じページにこうも書いている。「50年以上前のピアノになると、よほど状態が良くない限りは査定金額が付きません」。都合のいいところだけ引用するのは不誠実だから、こっちも並べておく。

1970年代の欄が「0円〜」から始まっていることにも気づいてほしい。0円が想定に入っているということだ。

一方で、ヤマハピアノサービスは「30年以上前のピアノでもご相談ください」と公表しているし、ピアノワンのQ&Aには「ヤマハのピアノですと30年、40年前のモデルでも、中古市場に多く出回っており買取価格も期待できます」とある(いずれも2026年8月11日確認)。

まとめると、公表されている情報から読み取れるのはこうだ。40年前はまだ土俵の上にいる。そして60年前になると、条件がかなり厳しくなる。ただし60年前でも「絶対にゼロ」とは誰も書いていない。

実際に売った人は、査定で何を見られたのか

数字だけ見ていても実感が湧かないだろうから、世間の声も一つ紹介しておく。

Yahoo!知恵袋に、2025年11月に投稿された質問がある。40年前のヤマハのアップライトを売りたい人が、経験者に手順を尋ねているものだ。そこに付いた回答の趣旨を要約すると(原文そのままではない)、一括査定で複数社から回答をもらい、その後に業者から確認されたのは「大きな傷の有無」「弦の状態」「ネズミ被害」「製造番号」だったという内容になっている。調律していないこと、鍵がないこと、弱音ペダルが劣化していることを伝えたが、それらは問題ないと言われたそうだ。

出典:Yahoo!知恵袋(2025年11月9日投稿)(2026年8月11日確認)

いずれも個人の感想であり、同じ対応や同じ結果を保証するものではない。金額についてはこの回答者の経験が数年前のものなので、今の相場の根拠にはならない。だから引用しなかった。

それでも、この投稿には見る価値がある。「ネズミ被害」が確認項目に入っている点だ。

正直、俺も最初にこれを読んだときは「ネズミ?」と思った。だが調べたら、ピアノワンの公式Q&Aに「事前見積もり時にお伝えした査定金額から下がることは基本的にございません。ただ、鼠の被害、また事前にお聞きした情報と大きく相違があった場合は除きます」と書いてあった(2026年8月11日確認)。

個人の投稿と業者の公式記述が、同じ項目を指している。こうなると観察の確度が上がる。長年動かしていないピアノなら、査定前に一度、下や裏側を覗いておいたほうがいい。

ちなみに「調律していない」「鍵がない」あたりは、各社とも買取可能と公表している。ここで諦める必要はない。年代の話をもっと詳しく知りたい人は、20年前の電子ピアノ買取は可能?元楽器店員が本音で教える『売れる条件』でも同じ観点を扱っている。

古い年式でも受け付けている業者に一度聞いてみるのが早い。電話一本で概算を出してくれるピアノの買取屋さんのようなところなら、型番を伝えるだけで話が進む。

値がつかない、それどころか費用がかかるケースもある

ここまで読んで、少し期待が膨らんだかもしれない。だから、ここで冷や水をかける。読んでほしいのは、むしろこの見出しだ

すべてのヤマハピアノに値がつくわけじゃない。買取価格がマイナスで公表されている型番が、実在する。

マイナスで公表されている型番の一覧

ピアノワンが公表している相場表から、マイナス帯の型番を抜き出す(同社表記2026年7月1日更新/2026年8月11日確認)。

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型番公表されている買取価格
M1A/M2B/M2C-60,000〜-80,000円
MC101-30,000〜-50,000円
M2H-30,000〜-50,000円
U1E-20,000〜-40,000円
MC202/MC203/MC204-20,000〜-40,000円
U1F/U2F-15,000〜-35,000円
L101/L102-15,000〜-35,000円
MC201-15,000〜-30,000円
U1G-5,000〜-20,000円
W104-20,000〜-5,000円
W103/W105-10,000〜5,000円
U5H-10,000〜10,000円
U2H/MX90RBL-5,000〜15,000円前後
G3A(1954〜1967年製)-30,000〜20,000円

ここで一つ、どうしても書いておきたいことがある。

当サイトの検索データを見ると、「ヤマハ u1f 買取」「ヤマハ u2f 買取」で検索してくる人が実際にいる。屋根を開けて、U1Fという型番を確認して、それで検索している人たちだ。

その型番が、この表のマイナス帯にある。

これを書かない選択肢もあった。書かないほうが、記事としては明るくなる。でも、知らないまま査定士を家に呼んで、その場で初めて「引き取りに費用がかかります」と言われるほうが、はるかにきつい。だから書く。

念のため繰り返すが、これはピアノワン1社が公表している数字だ。他社が同じ評価をするとは限らない。実際、U1Gについては別の2社が約85,000円と公表している。だからこそ1社で決めるなという話に戻ってくる。

ヤマハの子会社も、公式サイトに同じことを書いている

「一業者の言うことだろう」と思うかもしれない。だが、これはヤマハ本体の子会社であるヤマハピアノサービスも、公式サイトに明記している。

なお、こちらに掲載されているピアノでも、諸条件によっては買取りが難しくお引取り費用を頂戴する場合がございます。

出典:ヤマハピアノサービス「買取可能ピアノ一覧」(2026年8月11日確認)

ここ、よく読んでほしい。「買取可能ピアノ一覧」に載っているピアノでも、と書いてある。買取対象として掲載されているモデルですら、条件次第では費用が発生しうるということだ。

同社の買取ページには、こうも書かれている。

品番によってはマイナス査定になる場合もございます

出典:ヤマハピアノサービス「ピアノを売りたい(ピアノ買取)」(2026年8月11日確認)

ヤマハの子会社が「マイナス査定」と書いている。ピアノワンの相場表と、言っていることが完全に一致している。これはもう、一部の業者の方針という話じゃない。

都合の悪い事実を先に言わない記事は、信用しなくていい。俺はマイナスの型番を隠さない。隠したら、あんたが当日に驚くことになるからだ。

買取が難しいとされる状態

各社が公式に挙げている「買取が難しい」ケースを整理しておく。これらは公表されている条件なので、事前に自分で照らし合わせられる

  • 水に濡れたピアノ/火事など被災したピアノ/意図的に壊されたピアノ/部品を紛失したピアノ(ヤマハピアノサービス)
  • 屋外に保管されているピアノは買取対象外(ピアノワン)
  • 地震で倒れたピアノ、水害により水に浸かったピアノは買取不可(ピアノワン)
  • ヤマハピアノサービスで引き取れるのはヤマハ製ピアノのみ。電子ピアノ・キーボード・エレクトーン・オルガンは対象外

(いずれも各社公式サイト/2026年8月11日確認)

それから、古い品番については部品の入手が難しく修理コストがかかるため買取が難しくなる場合がある、とヤマハピアノサービスのコラムには書かれている。同社はこうも記している。

なお、買取以外にピアノに値段が付かず引き取り費用などをご負担いただくケースもあります。事前にご相談のうえ買い取り等を依頼しましょう。

出典:ヤマハピアノサービス「ピアノの買取で40〜50年前の古いピアノは買い取ってもらえる?」(2026年8月11日確認)

「事前にご相談のうえ」。ヤマハの子会社がこう書いている意味は重い。当日いきなり判断させられる状況を作るな、ということだ。

それでも「まず聞く」ことに損はない

ここまで散々脅かしておいて何だが、だから査定を受けるな、という話じゃない。むしろ逆だ。

俺の失敗談を一つ。祖父が遺した真空管アンプがあった。埃をかぶった木箱みたいな見た目で、正直ガラクタだと思っていた。持ち込んだ店で「古くて値段つきませんね」と言われて、そのまま置いてきた。処分してもらえるだけありがたい、くらいの気持ちだった。

後日、同じモデルが中古市場で取引されている価格を知った。スマホの画面を見つめたまま、しばらく動けなかった。喉の奥が詰まったような感じがして、水を飲みに立ったのを覚えている。

あの時の俺の失敗は、安く売ったことじゃない。1社の「値段つきません」を、事実として受け取ってしまったことだ。あれは「その店では値段がつかない」という意味でしかなかったのに。

ピアノでも同じことが起こりうる。1社がマイナスと言っても、それはその会社の販路と在庫の話だ。

ちなみに査定で何を見られるかは、楽器高く売れるドットコムが公表している。響板の割れ、チューニングピンや弦の錆、ハンマーフェルトの消耗度合い、アクションの連打性、外装の傷や色褪せ、鍵盤の欠けや黄ばみ、ペダルの動作。こうした点が査定で見られるとされている(2026年8月11日確認)。

もし本当に値がつかなかった場合の出口も、先に知っておくと落ち着いて判断できる。処分のルートと費用感は【完全網羅】電子ピアノ処分10通り 費用・手間・時間で比較にまとめてある。考え方はアップライトでも共通する部分が多い。

「売れたらラッキー、ダメなら処分」と最初から二択で構えておけば、査定士の前で慌てることはない。これが一番大事だ

査定を受ける前に、やっておくと結果が変わること

ここまでで「型番」「相場の読み方」「マイナスの可能性」が揃った。あとは動くだけだ。準備といっても大したことはやらない。5つだけ挙げる。

①型番と製造番号を写真に撮る

もうやったと思うが、まだなら今やってくれ。どの業者の査定フォームでも、最初に聞かれるのがここだ。楽器高く売れるドットコムも査定のポイントとして「まずメーカー、モデル、そして個体を特定するための製造番号が最も重要な情報となります」と公表している(2026年8月11日確認)。

写真が1枚あれば、何社に問い合わせても屋根を開け直さずに済む。これだけで面倒くささが激減する。相見積もりのハードルは、だいたいこういう小さい面倒で上がっているものだ。

②設置場所と搬出経路を確認しておく

ピアノワンの買取実績に搬出条件が全部書かれていたのを思い出してほしい。業者はそこを見ている

問い合わせる前に、この5つをメモしておくといい。

  • 設置階(1階か2階か、マンションなら何階か)
  • エレベーターの有無と、ピアノが乗るサイズかどうか
  • 玄関までの階段の段数、廊下や踊り場の幅
  • クレーンや窓からの搬出が必要になりそうか
  • 家の前にトラックを停められるか

ピアノワンは公式Q&Aで「現場に着いてからお伺いしていた搬出方法でピアノが出せず解体や特殊なクレーン車等が必要な場合は、金額が変更となるケースもございます」と公表している(2026年8月11日確認)。事前情報と現地が食い違うと金額が動くということだ。

逆に言えば、正確に伝えておけば当日に慌てなくて済む。ここは自分でコントロールできる部分だ。

③付属品は捨てるな。ただし扱いは社によって違う

ここは面白い。2社で言っていることが真逆なんだ

スクロールできます
付属品についての公表内容
楽器高く売れるドットコム「購入時の椅子(ベンチ)、トップカバー、キーカバー、取扱説明書などが揃っていると、査定額がアップする可能性があります」
ピアノワン「保証書、椅子などの付属品が無い場合でも、査定額には影響致しません。価格はピアノ本体に対して付きます」

(いずれも各社公式サイト/2026年8月11日確認)

どっちが正しいという話じゃない。会社によって評価の仕方が違うというだけだ。だが、あんたが取るべき行動は一つに決まる。

捨てるな。置いておけ。

付属品を捨てて損することはあっても、取っておいて損することはない。これは俺自身がやらかした側だから断言できる。機材を売るとき、箱も説明書も「かさばるから」と全部捨てていた時期があった。今思えば、あれは自分で自分の選択肢を減らしていただけだった。

ちなみにピアノワンは「背もたれの無い長方形の椅子は引取可能。丸椅子や背もたれのあるトムソン椅子は引取不可になるケースもある」とも公表している。椅子の種類まで条件があるので、あるなら形も一緒に伝えておくといい。

④外装と鍵盤は拭く。ただし内部には触らない

柔らかい布で外装と鍵盤を拭く。それだけでいい。

楽器高く売れるドットコムは高く売るコツとして「ホコリや汚れを落とすだけで、第一印象が大きく変わります。ただし、内部の清掃や調律は無理に行う必要はありません」と公表している(2026年8月11日確認)。

この「調律しなくていい」は覚えておいてくれ。査定のために調律を入れると、その費用のほうが高くつく可能性がある。各社とも「長期間調律していないピアノでも買取可能」と公表しているので、そこは心配しなくていい。

楽器全般の話をすると、査定で効いてくるのは直前の掃除よりそれまでの保管環境だ。俺の経験でも、湿度を管理していなかったギターはネックが反ったりフレットが浮いたりして、査定で大きく削られることが多かった。逆に、乾燥剤を入れたケースできちんと保管されていたものは、年数が経っていても評価が高かった。

ピアノにそのまま当てはめて断定するつもりはない。ただ、直射日光の当たる窓際に何十年も置いてあった個体と、そうでない個体が同じ扱いになるとは考えにくい。前日の掃除でひっくり返せる部分ではないので、そこは正直に伝えたほうがいい。

⑤1社で決めない

この記事の全部が、ここに繋がる。

公表されている相場ですら、社によってこれだけ割れている。U1Aは3社で13,000円・130,000円・35,000〜65,000円に分かれていた。U1Gに至っては、プラス8万円台とマイナスだ。

この状況で1社だけに査定を頼んで、その金額が高いのか安いのか、判断できるか?できない。比較対象がないからだ。

2社でいい。3社なら十分だ。1社増やすだけで、目の前の金額が「相場の中なのか、外なのか」がわかるようになる。

ただ、正直に言っておくと一括査定には電話が集中する場合がある。これが嫌で相見積もりを避ける人がいるのはよくわかる。実際ピアノワンは「複数社からの電話ラッシュ等も一切ございません」とわざわざ書いているくらいだ(2026年8月11日確認)。裏を返せば、それが不安に思われているということだな。

電話が苦手なら、一括査定に頼らず、気になる業者へ個別に申し込む形でいい。型番と製造番号の写真さえ撮ってあれば、2社目の入力は1社目より確実に早く終わる。やり方は何でもいいんだ。1社で決めないことだけ守ってくれ。

つまり、表の金額はあくまで「話を始めるための材料」で、最後は実際に見てもらった数字を並べて決める、ということですね?

そういうことだ。表を読んで終わりにする人と、そこから2社に電話する人。分かれ道はそこしかない。

準備ができたら、ここから2社に聞いてみればいい

型番の写真は撮った。搬出経路も確認した。付属品も出してある。もう準備は終わっている

あとは聞くだけだ。ピアノを専門に扱っていて、出張査定と搬出に対応している業者を置いておく。2社に出して、金額を並べてから決めればいい

第1位 ピアノの買取屋さん
ピアノの買取屋さん

ピアノ買取専門だから、グランドピアノ・アップライト・電子ピアノまで適正価格で査定。20年以上前のピアノや壊れたピアノもOK。電話1本で最短当日出張、搬出費用も無料。

ピアノ専門の査定士 最短当日で出張 古いピアノもOK 搬出費用0円
第2位 七福 ピアノ買取
七福ピアノ買取

ピアノ買取業界トップクラスの高額買取で知られる七福。出張買取に特化しており、グランドピアノやアップライトピアノの搬出もプロが対応。査定から搬出まで一切費用がかからない。

高価買取に自信あり 出張買取専門 搬出はプロが対応 費用一切なし

※2026年8月時点の情報です。各社の最新情報は公式サイトでご確認ください。

業者ごとの特徴をもう少し比べてから決めたい人は、【危険】ピアノ買取で捨て値になる人の特徴とおすすめ5社も見てみてくれ。ピアノ以外の楽器やオーディオもまとめて手放したいなら、【2026最新】楽器買取おすすめ30社|180項目の独自評価ランキングのほうが早い。

ヤマハピアノの買取相場に関するよくある質問

40年前のヤマハのピアノは、いくらで買い取ってもらえますか?

2026年時点で40年前は1986年前後、U1AやU3A、U30BL世代にあたることが多いです。U3Aについては買取王子とピアノ買取センターが約176,000円、ピアノワンが150,000〜185,000円と公表しています(2026年8月11日確認)。ただしU1Aは3社で13,000円・130,000円・35,000〜65,000円と分かれており、公表値の時点で幅があります。状態や搬出条件によっては値がつかない場合もあるため、複数社で確認することをおすすめします。

20年前に購入したピアノの買取相場はいくらですか?

20年前は2006年前後で、YU・YUSシリーズが該当しやすい年代です。ピアノワンの公表相場ではYU1が200,000〜230,000円、YU11が380,000〜420,000円、YUS1が450,000〜500,000円となっています(同社表記2026年7月1日更新/2026年8月11日確認)。ピアノ買取センターは年代別の目安として「2000年代のピアノ:20万円〜40万円」と公表しています。比較的高い帯で公表されている年代といえます。

60年前のピアノはいくらで買い取ってもらえますか?

60年前は1966年前後です。この年代はW系や初期モデルが中心で、該当する型番が少なく、個体ごとの差が大きくなります。ピアノ買取センターは「50年以上前のピアノになると、よほど状態が良くない限りは査定金額が付きません」と公表しています(2026年8月11日確認)。一方でヤマハピアノサービスは「30年以上前のピアノでもご相談ください」としています。値がつかない可能性を念頭に置いたうえで、相談してみる価値はあります。

ピアノの買取価格の目安はどれくらいですか?

楽器高く売れるドットコムは、ヤマハのアップライト(U1・U3・YUSシリーズ)を5万円〜50万円、グランド(C1・C3・C5シリーズ)を30万円〜150万円という目安で公表しています(同社表記で2026年7月時点の参考価格/2026年8月11日確認)。ただしこれは幅を持った目安であり、型番別に見ると各社の公表値はさらに分かれます。型番がわかっているなら、この記事の型番別一覧のほうが精度が高いはずです。

査定を受けたら、その場で売らないといけませんか?

各社とも査定は無料で、断れることを公表しています。ピアノワンは「事前の査定金額にご納得いただけない場合、お断りいただいて全く問題ございません」としつつ「引取日決定後はキャンセル料が発生する場合があります」とも明記しています。ヤマハピアノサービスは「買取査定の有効期限は1か月です」と公表しています(いずれも2026年8月11日確認)。条件は社によって違うので、申し込む前に各社の公式ページで確認してください。

何十年も調律していないピアノでも買い取ってもらえますか?

各社が「長期間調律していない場合でも買取は可能」と公表しています。ピアノワンは「使わなくなってから調律を数年行っていない方は多々おられます。ヤマハのピアノは古いモデルでも買取可能です」としており、出ない音がある場合や生活傷・汚れがある場合も買取可能としています(2026年8月11日確認)。査定のためにわざわざ調律を入れる必要はありません。

提示された金額から、あとで搬出費用を引かれることはありますか?

ここは社によって扱いが異なるため、必ず事前に確認してください。ヤマハピアノサービスは「ピアノ買取査定額には、一般的な運搬費用が含まれています。総額表記でご安心いただけます」、ピアノワンは「運送、搬出費用を差し引いた上で、お客様にお支払いする総支払額をお見積り時にご提示させて頂いております」と公表しています(2026年8月11日確認)。ピアノ買取センターは、査定時に「引き取り作業の費用や運送料金は加味されている金額ですか?」と一言確認することを勧めています。

売却の段取りや注意点をもう少し詳しく知りたい人は、ピアノを売る注意点7つ 後悔する84%に入らない方法【保存版】ピアノ売るならどこがいい?査定・搬出・業者選びの全知識も合わせて読んでみてくれ。

まとめ|表の数字は出発点であって、答えじゃない

長かったな。最後に3つだけ、持って帰ってくれ。

  • ヤマハピアノの相場は型番ごとに公表されている。まず屋根を開けて型番を確認しろ。年式から考え始めると遠回りになる
  • 同じ型番でも、公表値は社によって食い違う。U1Aは3社で13,000円・130,000円・35,000〜65,000円に分かれていた(2026年8月11日確認)
  • マイナスで公表されている型番も実在する。ヤマハの子会社ですら「品番によってはマイナス査定になる場合もございます」と書いている

この記事に「高く売れます」という言葉は、結局最後まで出てこなかっただろ。書けないんだ。俺はあんたのピアノを見ていないし、各社の相場ですらこれだけ割れている。そんな状況で金額を約束する記事があったら、そっちを疑ったほうがいい

ただ、一つだけ確かなことがある。

値段は他人が決める。でも、それを1つだけ聞いて決めるかどうかは、あんたが選べる。

俺は祖父のアンプで、それをやらなかった。1社の「値段つきません」を、そのまま事実として飲み込んだ。あの木箱がどこへ行ったのか、今でも時々考える。

あんたのピアノは、まだ家にある。屋根を開ければ型番が読める。電話をかければ査定が受けられる。間に合う

それに、もし買い取られていったなら、その先には次の弾き手がいる。中古のピアノを買う人は、統計に出てくるくらいちゃんといるんだ。捨てるのとは違う。押し入れで眠らせておくのとも違う。誰かの家で、また鳴る

調べてからここまで来た時点で、あんたは十分やってる。あとは2社に聞くだけだ。俺の屍を越えてくれ。

最後に|ピアノの搬出まで任せられる2社

迷ったら、ここから2社に出して比べればいい。それだけで、目の前の金額が高いのか安いのかが判断できるようになる

第1位 ピアノの買取屋さん
ピアノの買取屋さん

ピアノ買取専門だから、グランドピアノ・アップライト・電子ピアノまで適正価格で査定。20年以上前のピアノや壊れたピアノもOK。電話1本で最短当日出張、搬出費用も無料。

ピアノ専門の査定士 最短当日で出張 古いピアノもOK 搬出費用0円
第2位 七福 ピアノ買取
七福ピアノ買取

ピアノ買取業界トップクラスの高額買取で知られる七福。出張買取に特化しており、グランドピアノやアップライトピアノの搬出もプロが対応。査定から搬出まで一切費用がかからない。

高価買取に自信あり 出張買取専門 搬出はプロが対応 費用一切なし

※2026年8月時点の情報です。各社の最新情報は公式サイトでご確認ください。

この記事で参照した出典と確認日の一覧

※本記事に記載した金額は、すべて上記各社が公表している数値の引用です。当サイトが査定額を示すものではありません。相場は変動するため、実際の金額は各社の査定でご確認ください。

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